女優の髙石あかりがヒロイン松野トキを演じるNHK連続テレビ小説「ばけばけ」(総合ほか)の第58回が17日に放送される。トキは、怪談が聞きたいというレフカダ・ヘブン(トミー・バストウ)に「鳥取の布団」を自分の言葉で伝える。
「ばけばけ」第12第「カイダン、ネガイマス。」(第56~60回)振り返り(ネタバレあり)
1週間以上も金縛りに遭い続けるヘブンに、トキはお祓いを勧めるが、通訳の錦織友一(吉沢亮)がヘブンを避けて迎えに来ないため、どう伝えればいいのか手だてがなかった。ある日、錦織はトキに、ヘブンと距離を取っている理由を語る。「私は通りすがりの人間だ。もう人とも深くかかわることはない」と言ったヘブンの言葉に落胆したという錦織。自分もヘブンとは深くかかわらず、学校だけの付き合いでいようと決めたと明かした。そんな錦織に、トキは「お祓い」を英語で何というのかと尋ねた。
トキは、金縛りに遭うヘブンに「レッツゴウツエクソシジミ(エクソシズム)」と伝え、取りついた幽霊を取り除いてくれるお祓いを受けてみようと誘う。興味津々のヘブンは、松江中の生徒である正木清一(日高由起刀)から紹介された寺で、早速、お祓いを受けた。正木に感謝するトキと、寺の雰囲気に感動するヘブン。すると住職(伊武雅刀)が、この寺に伝わる怪談を紹介しようとした。怪談好きなトキはこの展開にひとり前のめり。住職はヘブンたちを墓地へと連れ出した。
住職は、大雄寺に伝わる怪談「水飴を買う女」をヘブンに語った。乳児を育てるため、夜な夜な水あめを買いに来る母親の幽霊の話で、聞き終えたヘブンは涙を流すほど感動。すっかり魅了され「ハジメテ、カイダン、スバラシ。アリガトウ、カイダン、モット、ホシイ」と述べたが、住職はほかに怪談を知らなかった。
トキは、自分が怪談好きであることを打ち明けたいと思いながらも、なかなか一歩を踏み出せない。そしてついに意を決し、「怪談、もっと、聞きたいですか?」「私、怪談、知っちょります。よーけ知っちょります! 話、できます!」と切り出した。ヘブンは「リアリー!?」と興奮。書斎でトキを自分の正面に座らせ、「カイダン、ネガイマス」と頼んだ。トキは、愛読書「本邦諸国奇談集」を手に怪談を話そうとするが、ヘブンは本を読むのではなく、トキの言葉で語ってほしいとせがんだ。怪談「鳥取の布団」を話すことを決めたトキは、目を閉じ大きく深呼吸したあと、簾や障子をすべて閉め、ろうそくに火をつけた。その炎を挟んで向き合うトキとヘブン。ムードが高まると、トキは静かに目を開けて「これは島根の隣、鳥取に伝わる話」と切り出した。
朝ドラ「ばけばけ」第58回あらすじ
ヘブンに怪談好きであることを告げたトキ。ヘブンは興奮してトキに怪談を求め、さっそく披露することになった。「アナタ、ノ、コトバ、デナケレバ、イケマセン」。期待の眼差しを向けるヘブンに、トキは「鳥取の布団」を語り始める。日本語で話すトキの怪談を夢中で聞くヘブン。意味がわかるまで何度も何度も聞かせてほしいとせがむヘブンに、やっと好きなだけ怪談を話せる喜びをトキは感じる。
朝ドラ「ばけばけ」とは?
松江の没落士族の娘、小泉セツと、その夫で作家のラフカディオ・ハーン(小泉八雲)をモデルとした物語。島根や熊本などを舞台に、怪談を愛し、何気ない日常の日々を歩んでいく夫婦の姿をフィクションとして描く。脚本は「バイプレイヤーズ」(テレビ東京)や「阿佐ヶ谷姉妹ののほほんふたり暮らし」(総合)などで知られるふじきみつ彦氏。主題歌「笑ったり転んだり」をハンバート ハンバートが歌う。

