女優の髙石あかりがヒロイン松野トキを演じるNHK連続テレビ小説「ばけばけ」(総合ほか)の第59回が18日に放送される。学校を休んでまで聞き続けたいというほど怪談に夢中になるレフカダ・ヘブン(トミー・バストウ)。トキはヘブンにまた夜に怪談を話すと約束し、それぞれ仕事に取り掛かる。
「ばけばけ」第12第「カイダン、ネガイマス。」(第56~60回)振り返り(ネタバレあり)
金縛りに苦しむヘブンに、トキはお祓いを勧めるが、通訳の錦織友一(吉沢亮)がヘブンを避けて迎えに来ないため、伝える術がなかった。錦織は、ヘブンが「私は通りすがりの人間だ。もう人とも深くかかわることはない」と語ったことに落胆し、自分も学校だけの付き合いにとどめる決意をしていた。そう話す錦織に、トキは「お祓い」の英語表現を尋ねた。
トキはヘブンに「レッツゴウツエクソシジミ(エクソシズム)」と伝え、お祓いを受けることを提案。興味を示したヘブンは、早速、大雄寺でお祓いを受けた。寺の雰囲気に感動するヘブンに、住職(伊武雅刀)は寺に伝わる怪談を紹介しようと、ヘブンたちを墓地に連れ出した。怪談好きのトキも興味を示すなか、住職は大雄寺に伝わる怪談「水飴を買う女」を披露。乳児を育てる母親の幽霊の話に、ヘブンは涙を流すほど感動し、「カイダン、モット、ホシイ」と求めるが、住職はほかの話を知らなかった。
帰宅後、トキは意を決し、自分が怪談好きであることを告白。「怪談、よーけ知っちょります! 話、できます!」と切り出すと、ヘブンは興奮気味に「カイダン、ネガイマス」と頼んだ。トキは愛読する「本邦諸国奇談集」を手に怪談を話そうとするが、ヘブンは本を朗読するのではなく、トキの言葉で話してほしいと求めた。そんなトキが選んだ怪談は「鳥取の布団」。最初の夫、銀二郎(寛一郎)が教えてくれた話だ。簾や障子をすべて閉めて室内を真っ暗にし、ろうそくに火をともすトキ。そして「これは島根の隣、鳥取に伝わる話でございます」と語り始めた。
日本語で話すトキの怪談をヘブンは真剣に聞いた。怪談を語り終えると、トキはフッと息でろうそくの炎を消した。半分も理解できなかったにもかかわらず「デモ、オモシロイ」と言い、何度も聞かせてほしいとせがむヘブン。「トテモカナシイ」と涙ぐみながら、熱心に耳を傾けた。この日、トキはスキップをしながら帰宅。好きなだけ怪談を話せる喜びに包まれ、幸せな気持ちになった。
翌朝、帰りが遅くなったことを家族は心配したが、理由を知って一安心。また娘に怪談を語れる相手ができたことを喜んだ。トキは気持ちを高ぶらせ、息を切らしながら仕事に向かった。玄関であいさつをすると、ヘブンが「シジミサン、オハヨウゴザイマス。キノウ、アリガトウ、ゴザイマシタ」と改めて感謝。「こちらこそ、ありがとうございました」と返すトキの表情には自然と笑みが浮かんでいた。
朝ドラ「ばけばけ」第59回あらすじ
トキとヘブンの怪談語りから一夜明けた。2人とも「まだまだ話し足りない」「聞き足りない!」という気持ちで、ヘブンは「学校を休む」と言い出すほど夢中になる。また夜に怪談を話す約束をとりつけ、2人はそれぞれ仕事に取り掛かる。中学校では、錦織が、お祓いに同席した正木清一(日高由起刀)から、ヘブンが怪談に関心があると聞かされていた。錦織はトキに協力を依頼しようと考えるが、それはヘブンの帰国を早めることだと気づいてしまう。
朝ドラ「ばけばけ」とは?
松江の没落士族の娘、小泉セツと、その夫で作家のラフカディオ・ハーン(小泉八雲)をモデルとした物語。島根や熊本などを舞台に、怪談を愛し、何気ない日常の日々を歩んでいく夫婦の姿をフィクションとして描く。脚本は「バイプレイヤーズ」(テレビ東京)や「阿佐ヶ谷姉妹ののほほんふたり暮らし」(総合)などで知られるふじきみつ彦氏。主題歌「笑ったり転んだり」をハンバート ハンバートが歌う。

