女優の髙石あかりがヒロイン松野トキを演じるNHK連続テレビ小説「ばけばけ」(総合ほか)の第60回が19日に放送される。怪談に興味を示すレフカダ・ヘブン(トミー・バストウ)のため、トキは怪談「水飴を買う女」を聞くため松江市の大雄寺を訪れる。
「ばけばけ」第12週「カイダン、ネガイマス。」(第56~60回)振り返り(ネタバレあり)
ヘブンが連日、金縛りに悩むようになり、トキはお祓いを勧めようとした。しかし、通訳の錦織友一(吉沢亮)がヘブンと距離を置くようになったため、トキは自分の考えを伝えられない。錦織は、ヘブンの「人と深く関わらない」という言葉に失望し、学校だけの関係にとどめる決意をしていた。トキはそんな錦織に「お祓い」の英語表現を教わり、「レッツゴウツエクソシジミ(エクソシズム)」とヘブンに提案した。
トキの拙い英語に興味を示したヘブンは、大雄寺でお祓いを受けることに。荘厳な雰囲気に感動するヘブンに、住職(伊武雅刀)は寺に伝わる怪談「水飴を買う女」を披露した。その内容に心を打たれたヘブンは怪談に興味を持つようになり、トキは自分が怪談好きで、多くの物語を知っていると告白。リクエストに応える形で、最初の夫、銀二郎(寛一郎)から教わった「鳥取の布団」を語った。日本語を半分も理解できなかったにもかかわらず、その面白さと悲しさに心を動かされたヘブンは、何度も聞かせてほしいとせがむ。トキもまた、存分に怪談を語れる喜びに包まれ、幸せな気持ちになった。
翌朝、ヘブンはトキを「キノウ、アリガトウ、ゴザイマシタ」と言って出迎えた。「こちらこそ、ありがとうございました」と返すトキの表情には、自然と笑みが浮かんだ。
トキとヘブンの怪談語りから一夜が明けた。2人とも「まだ話し足りない」「聞き足りない」という気持ちで、ヘブンは「中学校を休む」と冗談を言うほど怪談に夢中になっていた。そして、「鳥取の布団」が誰から聞いた話なのかと興味を示す。トキは戸惑いながら銀二郎のことを説明した。すると場の空気が一転したため、トキは「鳥取の布団」ではなく、別の怪談を話そうと持ちかけた。
一方、ヘブンが英語を教える松江中では、錦織が、お祓いに同席した正木清一(日高由起刀)から、ヘブンが怪談に強い関心を示していたと聞かされていた。錦織は、ヘブンが怪談に涙するほど感動したと知り驚いた。
夜になると、トキは再びヘブンに怪談を語った。この日、披露したのは「子捨ての話」。ゆっくりとした日本語で語りかけるトキ。2人はそれぞれの感想を交わした。ヘブンは「シジミサンノカンガエ。コトバ、スバラシ。カイダン、アリガトウ」と感謝。トキはこの日も同じ怪談を何度も語り、帰りが遅くなった。
朝ドラ「ばけばけ」第60回あらすじ
トキは、ヘブンのために、大雄寺に「水飴を買う女」を聞きに訪れる。花田旅館では、夜な夜なヘブンと怪談を語る喜びを主人の花田平太(生瀬勝久)たちに伝え、トキは幸せの最中にいた。そんなトキの元に、錦織がヘブンのために怪談を話してほしいと頼みにやってくる。既に話し始めているとうれしそうなトキだったが、怪談を語れば語るほどヘブンが日本を去るのが早まると教えられ、葛藤する。
朝ドラ「ばけばけ」とは?
松江の没落士族の娘、小泉セツと、その夫で作家のラフカディオ・ハーン(小泉八雲)をモデルとした物語。島根や熊本などを舞台に、怪談を愛し、何気ない日常の日々を歩んでいく夫婦の姿をフィクションとして描く。脚本は「バイプレイヤーズ」(テレビ東京)や「阿佐ヶ谷姉妹ののほほんふたり暮らし」(総合)などで知られるふじきみつ彦氏。主題歌「笑ったり転んだり」をハンバート ハンバートが歌う。

