女優の髙石あかりがヒロイン松野トキを演じるNHK連続テレビ小説「ばけばけ」(総合ほか)の第61回が22日に放送される。物語はこの日から第13週「サンポ、シマショウカ。」(第61〜65回)に入り、トキが、前夫の山根銀二郎(寛一郎)から届いた手紙に思いを巡らせる。
「ばけばけ」第12週「カイダン、ネガイマス。」(第56~60回)振り返り(ネタバレあり)
ヘブンは1週間以上、金縛りに悩まされていた。心配するトキは、お祓いを勧めたいと思うが、日本語ではうまく伝えられない。通訳の錦織友一(吉沢亮)も、なぜかヘブンと距離を取り、迎えに来なくなっていた。ある日、錦織はトキに理由を明かす。「人と深く関わらない」というヘブンの言葉にショックを受け、自分も学校だけの関係にとどめると決めたのだという。去り際、トキは思い切って「お祓い」の英語表現を教えてほしいと頼んだ。
翌朝も金縛りに遭ったヘブンに、トキは覚えたての英語で、お祓いを受けてみないかと勧めた。興味を示したヘブンだったが、トキには、お祓いをしてくれる場所の心当たりがない。そんななか、松江中の生徒、正木清一(日高由起刀)から寺を紹介され、大雄寺(松江市)を訪ねた。荘厳な雰囲気に感動するヘブンを前に、トキも胸を高鳴らせる。すると住職(伊武雅刀)が寺に伝わる怪談「水飴を買う女」を語り始めた。子を思う母の幽霊の話に、ヘブンは涙を流すほど感動。怪談の魅力にすっかり引き込まれた。
その姿を見たトキは、長く胸に秘めてきた思いを打ち明けることを決意。自分が怪談が好きで、たくさんの話を知っていると伝えた。目を輝かせ、ぜひ聞かせてほしいと頼むヘブン。書斎で向かい合い、トキは銀二郎から聞いた「鳥取の布団」を語り始めた。本を読むのではなく、トキ自身の言葉で語ってほしいというヘブンの願いに応え、ろうそくを灯し、静かに怪談の世界へと誘った。日本語を十分理解できなくても、ヘブンはトキの語りに真剣に耳を傾け、何度も同じ話を聞きたいとせがんだ。初めて怪談を語れる相手を得た喜びに包まれるトキ。翌日も2人は怪談を語り合い、トキの心は弾んだ。
そんななか、トキのもとを錦織が訪ねてくる。錦織は、怪談が、新聞記者であるヘブンの日本滞在記を完成させる「最後のピース」になるかもしれないと強調し、トキが怪談を語れば語るほど、ヘブンの帰国が近づくことを教えた。現実を突きつけられ、トキは葛藤するが、その日もヘブンにせがまれ、「水飴を買う女」を語った。
一方、松野家に1通の封筒が届く。宛名はトキ。差出人は、東京にいる銀二郎だった。
「ばけばけ」第61回あらすじ
トキは、夜な夜なヘブンに怪談を語るが、ヘブンが怪談に関する記事の執筆を進め、日本滞在記を書き終えてしまえば、日本を去ってしまうかもしれないという不安を抱えていた。トキはヘブンに海外に帰ってしまうのか聞くに聞けない状況が続く。そんななか、かつて東京で別れた元夫の銀二郎から、トキ宛の手紙が届く。そこには、銀二郎が松江に帰ってくると書かれていた。トキは、銀二郎の目的がわからず…。
朝ドラ「ばけばけ」とは?
松江の没落士族の娘、小泉セツと、その夫で作家のラフカディオ・ハーン(小泉八雲)をモデルとした物語。島根や熊本などを舞台に、怪談を愛し、何気ない日常の日々を歩んでいく夫婦の姿をフィクションとして描く。脚本は「バイプレイヤーズ」(テレビ東京)や「阿佐ヶ谷姉妹ののほほんふたり暮らし」(総合)などで知られるふじきみつ彦氏。主題歌「笑ったり転んだり」をハンバート ハンバートが歌う。

