日本ゴルフツアー機構(JGTO)は24日、公式サイトを更新。男子ゴルフで国内歴代最多のツアー通算94勝(プロ通算113勝)を挙げたレジェンド、尾崎将司氏が23日に死去したと発表した。6月にプロ野球の長嶋茂雄氏、8月にはサッカーの釜本邦茂氏が旅立った。相次ぐスポーツ界のレジェンドの訃報に、SNSでは悲しみの声が広がっている。
この日、JGTOはサイトに「尾崎将司氏が23日の午後15時21分、S状結腸がんのため亡くなった。長男の智春氏が24日に公表された。享年78歳」とつづり、訃報を伝えた。スポーツ界では、巨人の黄金期を支え、「ミスタープロ野球」と呼ばれた巨人軍終身名誉監督の長嶋茂雄氏が6月3日に他界。2カ月後の8月10日には、1968年のメキシコ五輪で日本に銅メダルをもたらしたサッカー界のレジェンド、釜本邦茂氏も亡くなった。
2025年も残りわずかとなったこの日、「ジャンボ尾崎」の愛称で親しまれ、青木功、中嶋常幸らとゴルフ界を牽引してきた尾崎氏の訃報が届き、SNSには「昭和がどんどん遠のいていく」「幼少期の大スターがいなくなった」「2025年は忘れられない年になる」「日本スポーツ界のレジェンドでありシンボルが天国へ旅立ってしまい本当に悲しい」「長嶋釜本ジャンボが同年に逝ったのは時代の終わりだ」「ひとつの時代の区切りと新しい世代へのバトンタッチを感じる」と悲しむ声が続出。また「長嶋さんに憧れていたジャンボさんが同じ年に亡くなるなんて」「大好きな長嶋さんを追いかけるように逝ってしまった…」といったコメントもあった。
尾崎氏は、海南高(徳島、現海部高)のエースとして1964年の選抜高校野球大会で優勝。プロ野球、西鉄ライオンズ(現・西武)に入団したが3年で退団。その後、70年にゴルフの道へ進み、同年にプロに転向した。71年の日本プロ選手権で初優勝すると、圧倒的な強さで国内ツアーで94勝を挙げた。最後までレギュラーツアー出場にこだわり、2002年の全日空オープンでは、55歳241日のツアー最年長優勝記録を樹立。13年のつるやオープンでは、62で回り、レギュラーツアーでは史上初めて(自身の年齢以下のスコアでホールアウトする)エージシュートを達成した。
驚異的な強さと豪快なプレースタイルから「ジャンボ尾崎」の愛称でファンに愛され、さらに弟の健夫、直道もゴルファーとして活躍したため「尾崎三兄弟」とも呼ばれた。19年までツアーに挑戦し続けたが、晩年は男女ジュニアの育成に尽力し、女子ゴルフでは原英莉花、西郷真央、笹生優花、佐久間朱莉らを育てた。

