今回は筆者のママ友から聞いた、ちょっと心あたたまる年末年始のエピソードです。毎年のように親戚が集まるたび、「お年玉は現金にする? それともデジタル送金?」という話題で盛り上がるという彼女の家。スマホ世代の子どもたちから「スマホで送ってもらえないの?」なんて声が上がり、時代の変化を感じつつも、家族みんなで相談する中で、昔ながらのワクワク感と新しい便利さをうまく両立させるアイデアが生まれました。
現金派とデジタル派で平行線
ある年末、親戚一同が集まったとき、「お年玉問題」が本格的に議題に上がりました。「スマホ決済の方が管理しやすいし、親としては助かるよね」と言うのは30代の従妹。現金だと紛失したり、親が預かると言ってどこかに消えてしまったりすこともあります。一方、50代の伯母や夫は「でも、ポチ袋を開けるあのワクワク感がなくなるのは寂しいよね。実際にお金に触れることで、価値を実感してほしいし……」と首をひねります。現金派とデジタル派の意見は噛み合わないまま、なんとなく空気がピリッとしていきました。
台所から現れた祖母のひと言
そんなとき、台所でお茶の準備をしていた祖母が、湯呑みを持ってリビングに戻ってきて、ぽつりと話し始めました。「私はね、毎年お年玉袋を選ぶのが楽しみだったのよ。あの子には犬柄にしようか、この子は流行りのキャラクターがいいかなって考える時間も、私なりのお年玉だったの」
その言葉に、みんなハッとして静かになりました。祖母は「封筒を用意する手間も、あとから思い出になるのよ」と笑っていて、その姿を見ていると、誰も強く言い返せなくなりました。

