英語を武器に海外へ
そんな私に転機が訪れたのは、中学校の英語の授業。
カナダ出身の外国人教師の授業で、私は漠然と「かっこいい!」と英語に興味を持ちます。
日本語だとうまく話せないのに、英語になるとなぜか別の自分が現れたかのように、素直な気持ちを言葉にできる。そんな感覚でした。
それから私はひたすら英語に打ち込み、高校、大学と進学し、念願だった海外へ留学。そこには「一人でいること」や「特定の型にはまること」を強要しない、多様な生き方がありました。その後、縁あって、今は大学で准教授をしています。
パートナーにも恵まれ、充実した日々を送っています。
相手の土俵から降りた私
そして数年ぶりに一時帰国。実家へ帰省したときのことです。
地元のスーパーで、たまたま小学生時代の友人Aちゃんの母親とばったり再会しました。
Aちゃんの母親は、すぐにデリカシーのない質問をしてきました。
「あら、あんた、まだ結婚してないの? うちの娘はもう3人子どもを産んでるわよ」
過去のトラウマを呼び起こす、痛烈なマウント発言でした。
普通だったら嫌な思いをするところですが、多様な価値観に触れてきた今の私には、それがまったく別の世界からの発言に思え、何の痛みも感じませんでした。
そしてひとしきりの嫌味のあと、「今は何してるの?」と聞かれたので、私はさらりと答えました。
「今は、海外の大学で准教授をしてて」。
Aちゃんの母親は、私の意外過ぎる現在に、とても驚いた様子でした。
幸せの形は人それぞれ。比べるから痛い目に遭うのです。真の「見返し」とは、相手の土俵に上がって言い負かすことではなく、自分にとって心地よい場所に身を置き、自分の人生に誇りを持つことだと学びました。
【体験者:40代・女性教員、回答時期:2025年11月】
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
FTNコラムニスト:Yuki Unagi
フリーペーパーの編集として約10年活躍。出産を機に退職した後、子どもの手が離れたのをきっかけに、在宅webライターとして活動をスタート。自分自身の体験や友人知人へのインタビューを行い、大人の女性向けサイトを中心に、得意とする家族関係のコラムを執筆している。

