山本由伸の愛犬、カルロスは勝利の女神? 強盗撃退→2年連続世界制覇→WSMVP ”2人”を支えた大谷翔平と3人のヒトとは

山本由伸の愛犬、カルロスは勝利の女神? 強盗撃退→2年連続世界制覇→WSMVP ”2人”を支えた大谷翔平と3人のヒトとは

2025年の米大リーグは、ドジャースの2年連続ワールドシリーズ(WS)制覇で幕を閉じた。そんな世界一の舞台で輝いたのが、メジャー2年目を迎えた山本由伸投手。第7戦では九回に中0日で登板して胴上げ投手となり、シリーズの最優秀選手(MVP)に選ばれた。そんな山本が、今シーズン前に注目を集めたのが1匹の犬の存在だった。シーズン中は名前を秘密にしてきたが、11月、自身のインスタグラムに愛犬の名前を「カルロス」と発表した。

「OHTANI17」のユニホームを着た謎の犬にファン困惑

最初に注目が集まったのが、2月にアリゾナで行われた春季キャンプ直前の自主トレ。山本は「OHTANI 17」と書かれたドジャースのユニホームを着た茶色い中型犬を連れて車を降りた。同日、施設には大谷翔平投手が真美子夫人、愛犬デコピンと共に訪問。時折、大谷にかわいがってもらい、ボールで遊ぶ大谷とデコピンのそばに寄り添う場面も見られた。山本が突然、犬を同伴したことにファンから戸惑いの声も。というのも、山本は日本でトイプードルのみかんを飼っており、渡米する際にみかんは同行しなかったため「みかんと真逆」「いつか会えるといいね」というコメントが上がっていた。

数日後、アメリカン・スタッフォードシャー・テリアとみられるこの犬は2024年に動物愛護団体のシェルター(保護施設)から引き取ったことが明らかになった。山本によれば、愛犬の性格は温厚で、デコピンともオフに初対面を済ませており、すでに仲良くなっているという。

出会いをキューピーは母 デコピンとの相性は「僕の犬が追っかけている」

後日、山本は地元メディア「スポーツネットLA」にカルロスとの出会いを語った。山本は「もともと僕の母が動物病院に勤めていたので、その影響で子供のころから動物が好きだった」と説明。右肩腱板損傷でリハビリ中だった24年夏に「母がロサンゼルスに来ているときに、午後に時間があったので、母がシェルターを見に行ってみたいというので、シェルターに行ってすごい気になる犬がいて、それが出会い」とキューピッドが母親だったことを明かした。さらに愛犬はデコピンが大好きで「僕の犬が追っかけている」と2匹の関係性を紹介した。

その後、大谷が一部メディアのインタビューで24年のオフに、山本が自主トレで日本に戻った際、カルロスが大谷家で留守番していたことを述べ、カルロスが大谷や真美子さんになついていた理由が明らかになった。

7月自宅に侵入した強盗をカルロスが激しく吠え撃退!

母のおかげで巡り合った”2人”。7月にはカルロスが大手柄をあげて話題となった。山本がシンシナティへの遠征で留守にしている間、米ロサンゼルスの自宅に3人の男が侵入する強盗未遂事件が発生した。

米地元メディアによると、愛犬のカルロスが激しく吠えたため、留守番をしていたドジャース職員が異変に気づき、電気をつけたことで犯人たちは逃走。自宅内に侵入されたものの、何も盗まれることはなかったという。事件を未然に防いだカルロスに、ファンは「英雄だね」「犬は侵入者に敏感だから察した」と称賛した。

ポストシーズン6勝 WSではチームを救う中0日登板&MVP選出!

愛犬の活躍に負けず、山本も試合で結果を残し続けた。前半戦で8勝を挙げると、直前に先発した影響から登板こそなかったが、オールスターにも選出。さらに後半戦に入って勢いを増した。9月6日(同7日)のオリオールズ戦では、九回2死まで無安打無得点試合を継続。あと一人の場面でホリデーに右翼越えソロを浴び、メジャーの日本選手史上3人目の偉業を逃した。チームの継投の失敗もあって勝利数は伸びなかったが、30試合に登板して12勝8敗、防御率2.49、201奪三振をマークした。ポストシーズンに進んでも、山本は好調を維持。そして迎えたWSで山本が世界中を驚かせた。

第2戦に先発すると、リーグ優勝決定シリーズ第2戦に続いて、ポストシーズン2戦連続で完投勝ち。日本人初、メジャー全体でも2人目の偉業を達成した。さらに中1日で迎えた第3戦は、延長にもつれ込む死闘となった。延長十四回に救援投手9人を使い果たしたド軍だったが、十八回に山本が救援準備のためにブルペンに向かった。これにはファンだけでなく、チームメイトも驚愕。サヨナラ弾を放ったフレディ・フリーマン内野手は「この男を登板させないために何とかしないといけない。私たちがどういうチームなのか体現してくれた」と試合を振り返った。

第6戦でも好投した山本は、さらにWS連覇へ執念を見せた。第7戦では4-4で迎えた九回に中0日で登板すると延長十回も投げ切った。山本の好投に味方も奮起し、延長十一回にウィル・スミス捕手が決勝弾を放ち、その1点を守り切ってポストシーズン6勝目を挙げた。この活躍に、文句なしでMVPに選ばれた。

心を許す”ヘソ天” シェルターで悲痛なカルロスに「出会えてよかった」とファン安堵

最高のシーズンの締めくくりを果たした山本は、インスタグラムでついに愛犬の名前を「カルロス」と発表。出会った時に、シェルターの柵の中で悲しそうに鳴いている動画や、抱えて飛行機に乗り込む写真など8枚をアップした。投稿で山本は「I’m really happy mi Carlitos is with me now(カルロスが一緒にいてくれて本当にうれしい)僕の愛犬のカルロスです!8月で、我が家に来て1年が経ちました 散歩、昼寝、ご飯が大好きです」と紹介し、ストーリーズのハッシュタグに「友達はデコピン」と添えた。

ファンを喜ばせたのは、家族に迎えられて以降のサングラスをかけた姿やハロウィンを楽しむ様子。なかでも注目を浴びたのが、最後に公開された愛犬の無防備な3枚の写真。ソファーで“へそ天”したまま熟睡したり、ソファーのひじ掛けに寄りかかり白目をむき出しにした姿があった。この姿に「ピーピー鳴いているのを見たら、本当につらい。出会えてよかった」「由伸の家にいけてよかったな」「由伸パパありがとう」「寝顔が最高すぎて、笑いが止まらない」「尊い」と山本家の一員となったことに安堵する声が続々と寄せられた。

名前がカルロスと分かったことで、話題が2023年のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)でチームメイトだったカージナルスのラーズ・ヌートバー外野手に飛び火した。というのも、彼がドジャースのムーキー・ベッツ内野手がホストを務めるポッドキャスト番組「オンベース・ウィズ・ムーキー・ベッツ」に出演した際に、母の久美子さんがド軍が遠征しているときはカルロスを預かっていたエピソードを紹介していたからだ。当時は名前が公開されていなかったため気づかれなかったが、「ヌートバーのお母さんなら気さくで頼みやすそう」「信頼関係があればこそ」と改めて2人の関係性に注目する声が集まった。

24年夏に出会ってから約1年半。着々と絆を深めてきた山本とカルロス。そのコンビを大谷や山本とヌートバーの母、そして大谷の妻、真美子さんが支えてきた。メジャー3年目となる2026年は、WBCの出場が濃厚とみられる。日の丸を背負った山本が愛犬の癒しを受けながらどのような活躍を見せてくれるのか、右腕から目が離せない。

配信元: iza!

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