止まらない愚痴
街はお正月ムードの華やかさに包まれ、どのお店をのぞいてみても満席。歩く人たちの楽しげな雰囲気とは対照的に、私の気持ちはドンヨリしていました。
やっと入れたのは、少し高めのカフェ。義妹は、今日のことに限らず子どもの頃の話まで延々とおばの愚痴をこぼし、最後にはスッキリした様子でした。
会計は自然な流れで私が支払うことに。その瞬間、自分だけが都合よく扱われているように感じ、胸の奥がじんわり重くなったのを覚えています。
帰宅しても義母も夫も無反応。おばからは「悪口でも言ってたんでしょ?」とイヤミを言われ、心底疲れ果てたのでした。
みんなが寝静まったあと、意外な人がかけてくれた言葉
そんな私に夜遅くそっと近づいてきたのは、義父でした。
「Aちゃん、悪かったね。みんなして甘えてしまって」と小声で言い、何かを差し出してきたのです。
その手には、お年玉袋。まさかこの歳でお年玉をもらうとは思わず、義父と顔を見合わせてフッと笑ってしまいました。
彼のさりげない気遣いが、疲れた心を静かにほぐしてくれました。「誰かが自分をわかってくれるだけで、こんなにも気持ちが軽くなるのだ」と、しみじみ思ったのです。
義父には言い尽くせないほどの感謝が込みあがり、あらためてその存在の大きさを感じたできごとでした。
【体験者:40代・女性会社員、回答時期:2025年11月】
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
FTNコラムニスト:大空琉菜
受付職を経て、出産を機に「子どもをそばで見守りながら働ける仕事」を模索しライターに転身。 暮らしや思考の整理に関するKindle書籍を4冊出版し、Amazon新着ランキング累計21部門で1位に輝く実績を持つ。 取材や自身の経験をもとに、読者に「自分にもできそう」と前向きになれる記事を執筆。 得意分野は、片づけ、ライフスタイル、子育て、メンタルケアなど。Xでも情報発信中。

