毎日顔を合わせている家族でも、心の内側までは案外見えないもの。平穏そうに見える生活の裏で、誰かひとりだけが無理を重ねている可能性もあります。今回は、筆者の知人が日頃の行いを反省したというエピソードをご紹介します。
まさか、浮気……?
先日、ふと目が覚めた夜のことです。
玄関のドアが静かに閉まる音がして、窓から外を覗くと、ジャージ姿の息子の妻・A子さんが、周囲を気にするように足早に去っていくのが見えました。
隣の部屋では息子が高いびきをかいて寝ています。
まさか、浮気? それとも借金などのトラブルでも抱えているのでは?
真面目なA子さんに限ってそんなことはないと思いつつも、不安が胸をよぎります。
その後も注意して様子を見ていると、どうやらA子さんは週に一度ほどの頻度で深夜の外出を繰り返しているようでした。
尾行の先で見た姿
ある日、私はついに意を決してA子さんの後をつけることに。
向かった先は駅前のコインランドリー。
A子さんはそこで洗濯物が乾くのを待ちながら、ベンチで缶コーヒーを飲み、ただぼんやりと、誰もいない空間を見つめています。
その背中はあまりに小さく、疲弊しているように見えました。
私はハッとしました。
頭に思い浮かんだのは、いつも「疲れた」とスマホをいじってばかりで何も手伝おうとはしない、我が息子の姿。
A子さんに感謝の言葉を伝えるでもなく、とても夫として寄り添っているとは言えません。

