フリーアナウンサーの久米宏さんが1日、肺がんのため死去したと、13日、所属事務所のオフィス・トゥー・ワンが発表した。81歳。葬儀は近親者のみで執り行われた。久米さんの妻、麗子さんは「久米は、最後まで“らしさ”を通したと思います」とコメントを寄せた。麗子さんは、久米さんの最期の様子について、「大好きなサイダーを一気に飲んだあと、旅立ちました。まるで『ニュースステーション』の最終回で、ビールを飲み干したあの時のように」と説明。昭和を代表するキャスターの訃報を受け、SNSに悲しみが広がるなか、この日のXで「ニュースステーション最終回」というワードがトレンド入りした。
「ニュースステーション」とは、85年にテレビ朝日が異例の平日午後10時台に誕生させた大型報道番組で、メインキャスターに就任した久米さんは歯に衣(きぬ)着せぬコメントと、政権と距離を置くスタンスで民放の新しい報道番組を確立した。2004年3月の最終回で、久米さんは民間放送が国民を戦争に向かってミスリードしたという過去がないとしてその愛を語ったうえで、視聴者や番組の支持者に感謝を示し、18年半にわたる番組を務めたご褒美だとしてビールを一気飲み。「本当にお別れです。さようなら」と手を振ってキャスター人生に終止符を打っていた。
久米麗子さんのコメント全文
久米は、最後まで“らしさ”を通したと思います。
大好きなサイダーを一気に飲んだあと、旅立ちました。
まるでニュースステーションの最終回でビールを飲みほしたあの時のように。
自由な表現者として駆け抜けた日々に悔いはなかったと思います。
常に新しいことに挑み、純粋な心で世の中の疑問を見つめる人でした。
彼は若いスタッフが大好きでした。
楽しそうに他愛もない冗談を交わし合うひと時は、かけがえのない時間だったに違いありません。
そして何よりも、多くの皆さまに向けて自分の思いを偽らずに発信できることが、彼の最大のモチベーションでした。
本当にありがとうございました。心より感謝申し上げます。
久米麗子

