俳優の仲野太賀が主人公の豊臣秀長を演じる大河ドラマ「豊臣兄弟!」(総合ほか)の第5回が1日に放送された。劇中、のちに徳川家康となる松平元康(松下洸平)が、将来のライバルである木下藤吉郎(のちの豊臣秀吉=池松壮亮)に対し、口から出まかせの“助言”を送る場面があり、ネットで大きな話題を呼んだ。
大河「豊臣兄弟!」とは?
天下人、秀吉を補佐役として支えた弟、小一郎(のちの秀長)の目線で戦国時代をダイナミックに描く大河。連続テレビ小説「おちょやん」や、「半沢直樹」「下町ロケット」「陸王」(以上、TBS)などのヒット作で知られる八津弘幸さんが脚本を担当する。
元康(松下洸平)の本音は「織田の下侍になんでわしが…」
この日の放送で、時代は永禄5(1562)年に進み、藤吉郎・小一郎兄弟が馬廻衆として仕える織田信長(小栗旬)が、美濃攻めに集中すべく背後の三河を治める元康と同盟を締結した。藤吉郎は、幼少期に織田家の人質となり、その後は今川義元(大鶴義丹)のもとで辛酸をなめた元康の境遇に言及。信長と盟約を結ぶほどの存在になったことを羨んだ。そこへ現れた信長は、国境まで元康を護衛するよう命令。藤吉郎が「殿に飼われている猿にございますれば」「ウキッ!」とおどけると、元康は「これは面白い御家来をお持ちですね」と笑った。
国境への道中、藤吉郎が人影を見たと言い出し、全員で不審者の捜索をすることに。この隙を利用し、藤吉郎は「松平さまは大変なご苦労を乗り越えて今があるお方。何か秘訣などあれば、ぜひ御教授くだされ!」と出世のコツを聞き出そうとした。側近の石川数正(迫田孝也)が制止するも元康は「よいよい」と応じ、「容易いことよ。信長殿を信じることぞ。そして誰にもできぬことをやってのけるのじゃ。恐れず、信じて突き進むのじゃ」と語った。そして胸を叩き、「大事なのはここじゃ。熱意が人を動かし、勝敗を決する」と熱弁。これに藤吉郎は感動し、「わしの思うていたとおりじゃ。ありがとうござりまする! 以後、肝に銘じまする!」と目を輝かせた。元康は「これからも織田さまのために存分に励まれよ」と「激励」した。
しかし、元康の一行が織田方から離れると、数正が「よくもまぁ…」と呆れ気味に声をかけた。元康は「すべて逆のことを言うてやったわ!」と本心をぶっちゃけて大笑い。「しらじらしくて吹き出しそうになりましたわ」という数正に、元康は「織田の下侍になんでわしの考えを教えねばならんのじゃ」と言い、藤吉郎のことを鼻で笑い飛ばした。
将来、天下取りで競い合うことになる2人の印象的な邂逅に、多くの視聴者が反応。開けっぴっろげで屈託ない藤吉郎に対し、一見おおらかなようで腹の底は見せない元康のキャラクターに、SNSが
「わあ、元康さん食えないーw」
「嫌な奴やなw」
「性格悪い松下洸平初めて見たw」
「育ちが良さそうな見た目で捻くれてる感じ良き」
「クールで黒い元康、嫌いじゃない」
「タヌキぷりが最高やね」
などと盛り上がった。
元康(松下洸平)の“助言”で作戦成功?
一方、
「元康が藤吉郎に逆を言ったことがロングパスで伏線に」
「このアドバイスが藤吉郎さんを大きくするのかな」
などの書き込みも。ドラマ終盤では、信長に命じられて鵜沼城城主、大沢次郎左衛門(松尾諭)の調略に赴いた藤吉郎が、デマ工作がバレて処刑されそうになった。ここで、自分を信じて大役を任せてくれた信長との約束を果たそうと人質を買って出た藤吉郎が、頑なだった次郎左衛門の翻意を促した。
この展開を、
「でまかせアドバイスがうまく働いちゃった」
「テキトーに言ってた『信長殿を信じろ』という言葉が、秀吉に力を与えてたという皮肉」
「家康の嘘のせいで戦国の人たらし化け物爆誕w」
と面白がったり、サブタイトル「嘘から出た実(まこと)」を重ね、
「松平元康の嘘から、秀吉が実を出したのか」
と納得する人もいた。

