経験と人脈を「情報の質」に変える
40代、50代には、20代、30代にはない武器があります。「経験に裏打ちされた判断力」と「人的ネットワーク」です。
長年のビジネス経験は、怪しい投資話を見抜く目を養っています。なぜこの利回りが可能なのか、リスクはどこにあるのかを冷静に分析できる力は、資産を守る最大の防御壁です。同世代の友人や仕事仲間との情報交換も、ネット検索では得られない生きた知恵をもたらします。
江戸時代の近江商人は「売り手よし、買い手よし、世間よし」の三方よしを商売の基本としました。「この視点は、具体的な投資判断にも生きてきます」(岡崎さん)。
高配当をうたう未公開株への投資話が舞い込んだとき。自分の利益だけで考えれば魅力的に見えても、「その仕組みで得をするのは誰か、損をするのは誰か」という視点を持てば、誰かの損失の上に成り立つ構造が見えてくることがあります。三方よしの精神は、こうした冷静な判断の土台になります。
逆に、地域企業を応援するファンドやESG投資は、リターンを追求しながら社会課題の解決にも貢献できる「三方よし」の選択肢といえます。
資産形成に近道はありません。しかし、40代、50代から始めても、65歳まで25年という時間が残されています。複利の効果は、時間をかけるほど大きくなります。まずは3カ月分の生活費を確保し、月3万円の積み立てを始める。その堅実な一歩が、将来の安心へとつながっていきます。
