自宅介護での口腔ケアの注意点

器質的口腔ケアの注意点を教えてください
器質的口腔ケアを行う際は、安全性に配慮しながら、介護される方に合わせて無理なく進めましょう。認知症のある方の場合、強制的にお口を開けさせたり急いでケアを進めたりすると、拒否が強まり、その後のケアが難しくなるかもしれません。そのため、できるときに可能な範囲で行いながら、少しずつ習慣づけることが大切です。
また、寝たきりの方のケアはより誤嚥のリスクが高まります。可能であれば側臥位、難しい場合は仰向けで顔を横に向けるなど、唾液や水分が気道に流れこみにくい姿勢で行いましょう。加えて、ケアの途中で痛みや出血、義歯の不具合などがみられた場合は、無理に続けず、早めに歯科医師に相談しましょう。
参照:『口腔ケアの介助のポイント』(一般社団法人日本訪問歯科協会)
機能的口腔ケアを行う際に気を付けることはありますか?
機能的口腔ケアの場合も、介護される方の体調に合わせて、無理のない範囲で行いましょう。体調が悪い日や、首・肩に痛みがある日は、無理に行わず休みましょう。また、お口を開け閉めする際にカクカクと音がしたり、痛みが出たりする場合もケアを控えてください。その日の身体の状態に合わせて、できる範囲で少しずつ取り組むことで、効果的な口腔ケアにつながります。
自宅介護では口腔ケアが難しいと感じたときの相談窓口を教えてください
自宅での口腔ケアに不安がある場合や、難しいと感じたときは、早めに専門機関へ相談しましょう。例えば、かかりつけの歯科医院に相談すると、口腔内の状態に応じたケアの方法や適切な道具の選び方など、具体的なアドバイスがもらえます。また、地域の支援窓口である地域包括支援センターでも、介護の困りごと相談や、必要に応じて介護サービスへつなぐ支援を行っています。
参照:『地域包括ケアシステム』(厚生労働省)
編集部まとめ

口腔ケアは、単に歯を磨くだけの行為ではなく、食べる・話す・表情をつくるといった毎日の生活を支える大切なケアです。ケアの方法に不安を感じるときは、かかりつけの歯科医院や地域包括センターなどの専門機関に相談してみてください。日々のケアを通じてお口の健康を守り、ご本人が自分らしい生活を続けられるよう、無理のない範囲で取り組んでいきましょう。
参考文献
『健康高齢者の口腔ケア』(厚生労働省)
『口腔機能と健康への影響』(厚生労働省)
『口腔ケアに携わる人のための手引き』(社団法人全国国民健康保険診療施設協議会)
『オーラルフレイル対策のための口腔体操』(日本歯科医師会)
『地域包括ケアシステム』(厚生労働省)

