訪問介護サービスの利用条件と対象者

介護保険の訪問介護サービスを利用できるのは、原則として要介護認定を受けた方のみです。利用にあたっては公的な認定と手続きが必要であり、また要支援認定の場合はサービス内容が一部異なります。ここでは訪問介護の利用対象となる条件について解説します。
要介護1以上の方
訪問介護を利用できる基本条件は、要介護1〜5の認定を受けていることです。要介護認定とは、市区町村の認定調査などによって「日常生活にどの程度介護が必要か」を判定する制度で、要介護1は軽度、要介護5が最重度です。訪問介護はこの要介護(介護度)に認定された方が、自宅で利用できる介護保険サービスです。
したがって、要介護認定をまだ受けていない場合には、まず市区町村の窓口で要介護認定の申請を行い、認定を受ける必要があります。認定を受けて要介護1以上と判定されれば、ケアマネジャーがケアプランを作成し、そのプランに沿って訪問介護を利用することができます。
要支援1、要支援2の方は対象外|訪問型サービスは利用可能
要介護認定の一歩手前である要支援1・要支援2と認定された方は、介護保険サービスとしての訪問介護は利用対象外です。これらの方は、介護保険の予防給付や各自治体の総合事業における訪問型サービスを利用します。
具体的には、要支援者向けには介護予防訪問介護が用意されており、内容としては生活援助を中心としたサービスが提供されます。ただし、利用できる回数や時間に制限があります。
このように、要支援認定の方は通常の訪問介護とは別メニューのサービスですが、市区町村が主体となって運営している地域支援事業の一環として提供されるケースが一般的です。詳しい利用方法や内容はお住まいの自治体によって異なるため、地域包括支援センターなどに問い合わせてみるとよいでしょう。
訪問介護の利用料金の目安

訪問介護の利用料金は、介護保険制度によりサービスごとに定められた単位数と地域係数に基づいて計算されます。介護保険適用時は利用者負担が原則1割(一定以上の所得がある場合は2割または3割)で、それ以外の費用は介護保険から給付されます。
料金はサービスの種類と利用時間によって異なりますが、要介護度による単価の違いはなく時間区分で定められています。例えば、20~30分の身体介護を1回受けた場合、サービス費用は約2,440円で、そのうち自己負担1割なら約244円、2割なら約488円、3割でも約732円という計算です。
なお、介護保険サービスには月ごとの利用上限額(支給限度額)が設定されています。要介護度ごとに1ヶ月に保険適用で利用できるサービス量の上限があり、それを超えると超過分は全額自己負担です。この上限は要介護度が上がるほど高く設定され、必要なサービスを必要な範囲で利用できるよう配慮されています。
利用料金については、サービス提供事業所から発行される明細書に詳細が記載されます。不明な点があればケアマネジャーや事業所に遠慮なく問い合わせ、料金の内訳や加算の仕組みについて説明を受けるとよいでしょう。
参照:『令和6年度介護報酬改定における改定事項について』(厚生労働省)

