介護用防水シートの選び方

防水シートは利用者の状態や使用環境に合わせて適切なものを選ぶことが大切です。選定時にチェックしたいポイントを以下に挙げます。
サイズと敷く場所を検討する
まずシーツのサイズが使用する寝具に合っているか確認しましょう。シングル・セミダブルなどベッドや布団のサイズに対して小さすぎるとカバーしきれず、大きすぎても余った部分がしわになってしまいます。特に、ボックスタイプの場合はマットレスの厚みにも注意が必要で、厚みがあるマットレスには深さのある大型サイズを選ばないとうまく覆えません。適合サイズのシーツを選ぶことで、ズレや漏れを防ぎ快適に使用できます。
また、防水シートをどこに敷くかも考慮しましょう。ほとんどの方はベッド上で使いますが、介護環境によっては椅子や車いす用に小さい防水マットが必要な場合もあります。
ベッド用には先述した部分タイプや全面タイプを、車いすやソファには座面を覆うコンパクトな防水パッドを、といったように場面に応じて適した大きさ・形状の製品を選ぶことがポイントです。床にポータブルトイレを設置する場合には、床保護用に大判の防水シートやマットを敷いておくとよいでしょう。
給水量や防水性能を確認する
シートの防水性能も重要なチェックポイントです。商品によって表面が吸収できる水分量や、防水加工の仕様に差があります。防水シーツには大きく分けて、裏面にポリウレタンフィルムなどを貼り付けた防水タイプと、生地表面に撥水加工を施した撥水タイプの2種類があります。防水タイプは吸収した水分を裏側で完全にブロックするので漏らさない性能が高く、失禁量が多い方に適しています。
表面がパイル地など吸水性のある生地になっている製品であれば、ある程度尿を吸収して裏に通さないため安心感が高いでしょう。
一方、撥水タイプは裏面にフィルム加工がなく通気性に優れる反面、シーツ表面にとどまった水分も体重など圧力がかかると下に染み出てしまう可能性があります。少量のお漏らしや寝汗対策が主目的の場合は蒸れにくい撥水タイプも選択肢ですが、尿量が多い方には不向きな場合があります。想定する失禁量に見合った性能のものを選ぶことが大切です。心配な場合は完全防水タイプを選んでおくとよいでしょう。
肌触りや通気性がよいものを選ぶ
利用者が長時間触れて寝るものですから、素材の肌触りや通気性も重視しましょう。防水シートの表面にはパイルや綿・ポリエステルのニット生地などが使われています。綿パイル生地は肌触りがやわらかく吸水性も高いため、汗をかいてもべたつきにくく寝心地を損ないにくい素材です。ポリエステル生地は乾きが早くお手入れしやすい反面、透湿性が低く汗の湿気がこもりやすい欠点があります。夏場の蒸れ対策としては、生地裏に透湿性ポリウレタンラミネートを用いたシーツや、メッシュ構造で通気性を高めた製品などを選ぶとよいでしょう。
管理のしやすさで選ぶ
防水シートのお手入れのしやすさも、重要な選択ポイントです。製品によって洗濯方法に制限があり、なかには洗濯機での脱水や乾燥機の使用を禁止しているものもあります。購入時には洗濯表示を確認し、自宅の洗濯設備で無理なく扱えるものを選びましょう。
臭い対策も考慮するとよいポイントです。尿臭が気になる方は消臭効果のある繊維を使った商品や、防臭加工が施された防水シートを選ぶとよいでしょう。また、洗い替え用に複数枚を用意してローテーションすることで、常に清潔なシーツを使用でき万一の汚染時にも慌てずに済みます。
介護用防水シートの正しい使い方

最後に、防水シートを効果的に使うための基本的な敷き方やお手入れ方法について解説します。
敷き方の基本
防水シーツは、ずれやしわを防ぐため正しく敷くことが大切です。全面タイプはマットレスサイズに合ったものを選び、四隅までしっかり被せてしわを伸ばします。ゴム付きの場合は固定し、必要に応じてシーツ止めを使うとよいでしょう。
部分タイプは腰の下に横向きに敷き、両端をマットレスの下に巻き込んで固定します。ずれやすいため、滑り止め加工のある製品やタオルを併用すると安定します。
いずれも蒸れ防止のため必要な場面だけ使用し、失禁の心配がない時間帯は外しましょう。おむつや吸水パッドと併用し、防水シーツは寝具を守る補助として使うのが基本です。
洗濯や廃棄の方法
防水シートを清潔に長く使うには、表示に沿ったお手入れが重要です。洗濯可能なタイプは、できるだけほかの衣類と分けて洗い、便で汚れた場合は事前に洗い流すか酸素系漂白剤でつけ置きするとよいでしょう。塩素系漂白剤や柔軟剤は、防水性や吸水性を損なう可能性があるため基本的に避けましょう。
乾燥は低温設定か陰干しが基本で、高温乾燥やアイロンは防水膜の劣化する可能性があります。直射日光も避け、風通しのよい場所で乾かしてください。表面のベタつきや防水膜の剥がれが見られたら買い替えの目安です。
使い捨てタイプは自治体の分別ルールにしたがって処分し、重くなった場合は小分けにするとよいでしょう。使用後は袋に入れて密閉し、衛生面にも配慮しましょう。

