高い血糖値を下げ糖尿病リスクを低減する方法

高くなった血糖値を自分で下げることはできますか?
生活習慣を見直すことで、高くなった血糖値を自分で下げていくことは十分可能です。ただし、すでに糖尿病と診断されている場合や、血糖値が著しく高い場合には、自己判断だけで対応せず医師の指導を受けながら行うことが大切です。
自分でできる対策は、まず食事の工夫が重要です。糖質(ごはん・パン・甘い飲み物など)の摂り過ぎを避け、野菜やたんぱく質を先に食べて主食を控えることで、食後血糖値の急上昇を抑えます。
また、ウォーキングなどの有酸素運動やスクワットなどの筋トレを毎日続けると、筋肉がブドウ糖を取り込みやすくなり、血糖値が下がりやすいです。さらに、体重過多がある場合は、無理のない減量も血糖コントロール改善に有効です。
参照:糖尿病を防ぐ食生活 ~「ちょっと血糖値が高め」の方へ~|とうきょう健康ステーション(東京都保険医療局)
血糖値が下がれば糖尿病になる可能性は低くなりますか?
血糖値を適切な範囲まで下げ、安定させることができれば、糖尿病になる可能性の低下は期待できます。特に、糖尿病予備群や「少し高め」と指摘された段階で、食事と運動、体重管理などの生活習慣を改善し血糖値をコントロールすると、その後の糖尿病発症リスクが下がることが報告されています。ただし、低ければ低いほどよいわけではなく、血糖値が下がりすぎると低血糖となり、動悸・冷や汗・意識障害などの危険な症状を引き起こすことがあります。そのため、医師と相談しながら、低血糖を起こさない範囲で、空腹時・食後ともにできるだけ正常値に近づけて維持していくことが大切です。
参照:『みんなで知ろう! からだのこと』(厚生労働省)
病院で血糖値を下げるための治療を始める基準を教えてください
糖尿病の治療をいつ始めるかは、血糖値やHbA1cの数値だけでなく、年齢や合併症の有無なども含めて総合的に判断されます。
一般には、空腹時血糖値や食後血糖値、HbA1cが糖尿病の診断基準(空腹時126mg/dL以上、食後2時間値200mg/dL以上、HbA1c6.5%以上など)を満たし、生活習慣の改善だけでは十分な改善が見込めない場合に、薬による治療が検討されます。
また、随時血糖値が250〜300mg/dL程度以上の明らかな高血糖や、口渇・多尿・体重減少などの症状が強いとき、ケトン体陽性など急性代謝失調が疑われるときは、早期に薬物療法(場合によってはインスリン治療)の開始が推奨されます。
参照:『2 章 糖尿病治療の目標と指針』(糖尿病診療ガイドライン2024)
病院の治療ではどの程度血糖値が下がりますか?
治療を始める時点の血糖値やHbA1c、使う薬の種類・量、食事や運動など生活習慣の改善度合いによって大きく違います。そのため、「必然的に○mg/dL下がる」「必然的にHbA1cが○%下がる」と一律にはいえません。
一般的には、治療の目標としてHbA1cをおおむね7.0%未満に保つことが推奨され、これに対応する血糖値の目安として、空腹時130mg/dL未満、食後2時間180mg/dL未満がよく用いられます。実際の診療では、まず食事療法と運動療法を行い、それでも不十分な場合に薬物療法を追加し、定期的に検査をしながら数ヶ月〜1年程度かけて、この目標範囲に近づくよう治療内容を調整します。
参照:『糖尿病(HbA1c高値、空腹時血糖高値)』(東海病院 東海健康管理センター)
編集部まとめ

糖尿病は、血糖値の異常から早期に発見できる病気です。血糖値が高い状態が続くと、血管や神経にダメージを与え、心臓病や腎症、視力低下などの合併症を引き起こすリスクです。空腹時血糖値100mg/dL以上やHbA1c6.0%以上は注意が必要です。食事や運動で血糖コントロールを整えることが大切で、改善が難しい場合は病院での治療を検討します。定期的な検査と生活習慣の見直しが、糖尿病予防と健康維持の第一歩です。
参考文献
『血糖値(けっとうち)』(厚生労働省)
『糖尿病とは』(国立健康危機管理研究機構 糖尿病情報センター)
『健康管理センター便り』(兵庫医科大学)
『1 章 糖尿病診断の指針』(糖尿病診療ガイドライン2024)
糖尿病を防ぐ食生活 ~「ちょっと血糖値が高め」の方へ~|とうきょう健康ステーション(東京都保険医療局)
『みんなで知ろう! からだのこと』(厚生労働省)
『2 章 糖尿病治療の目標と指針』(糖尿病診療ガイドライン2024)
『糖尿病(HbA1c高値、空腹時血糖高値)』(東海病院 東海健康管理センター)

