三大介助を行う際の注意点

食事介助で注意すべきリスクと観察ポイントはありますか?
食事介助では、誤嚥や窒息といったリスクに注意が必要です。被介護者に嚥下能力や唾液分泌の低下がみられる場合、食事中に食べ物が喉につまったり、誤嚥性肺炎を引き起こしたりする可能性があります。そのため、自力で食事ができる場合でも、見守りは欠かせません。
安全に食事を行うためには、まず正しい姿勢を整えることが重要です。椅子に深く腰かけ、目線が水平になるよう調整し、介助者は隣に座って様子を確認しましょう。
また、被介護者の嚥下や咀嚼の状態に合った食事形態を選ぶことも大切です。
食事中は、飲み込みづらそうな様子や咳込み、表情の変化などを注意深く観察し、異常がないかどうか気を付けましょう。
認知症による食事拒否がみられる場合は、盛り付けを工夫したり、一緒に食べたりするなど、本人が食事に向き合える環境づくりも重要なポイントです。
入浴介助で注意すべきリスクと事前にできる準備はありますか?
入浴介助では、転倒や溺水、のぼせといった事故のリスクに注意が必要です。
被介護者の残存機能を維持するため、できる動作は本人に行ってもらい、介助者は安全確保と見守りを中心に関わりましょう。
なかでも入浴中は体調の急変が起こりやすく、皮膚の異常や病変の変化にも目を配ることが大切です。
入浴前後はバイタルチェックを行い、体調に問題がないか確認します。浴室や脱衣所には滑り止めマットを設置し、転倒防止を図りましょう。
入浴中は湯加減を確認し、被介護者から目を離さないことが基本です。
入浴後は脱水やのぼせに注意し、水分補給を行いながら体調を継続的に観察することが重要です。
脱衣所ではバスタオルやパーテーションを用いて、プライバシーにも配慮しましょう。
排泄介助で注意すべきポイントは何ですか?
排泄介助で大切なのは、被介護者の尊厳を守ることです。排泄はとても私的な行為であるため、必要以上に介入せず、トイレへ誘導した後は可能な限りその場を離れるなど、プライバシーへの配慮が欠かせません。
排泄物の量やにおいについて不用意に話題にすることも避けましょう。
また、失禁があった場合でも責めるような言動は控え、気持ちに寄り添った対応を心がけることが重要です。否定的な経験が続くと、水分摂取を控えたり排泄を我慢したりして、健康に悪影響を及ぼす恐れがあります。
そのほか、被介護者ごとの排泄パターンを把握し、利用しやすいトイレ環境を整えることも大切です。
排泄物はさりげなく確認し、体調変化の把握につなげつつ、水分補給の重要性を伝え、安心して排泄できる関係づくりを意識しましょう。
編集部まとめ

ここまで介護の三大介助についてお伝えしてきました。
介護の三大介助の要点をまとめると以下のとおりです。
介護の三大介助とは、食事介助・入浴介助・排泄介助の3つを指し、被介護者の日常生活を支える基本的な身体介護。安全に生活するために欠かせない支援であり、自立支援の視点を持って行うことが求められる
三大介助の目的は、被介護者の健康維持と生活の質(QOL)の向上で、栄養摂取や清潔保持、排泄の安定を支えると同時に、心身の負担を軽減し、被介護者らしい生活が続けられるよう支援すること
三大介助を行う際は、事故防止と被介護者の尊厳への配慮が重要で、誤嚥や転倒、体調変化に注意しながら、できることは本人に任せることが大切
介護を行う際は、被介護者の羞恥心に配慮し、双方が安心できる関係づくりを心がけましょう。
これらの情報が少しでも皆さまのお役に立てば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
参考文献
判断に際しての留意点|厚生労働省
令和3年度 厚生労働省 老人保健事業推進費等補助金(老人保健健康増進等事業分) 「通所系サービスにおける入浴介助のあり方に関する調査研究事業」 尊厳の保持・自立支援に資する 入浴介助を行うために ~通所系サービス事業所が取り組むべきこと~|さいたま市公式ウェブサイト
快適な排泄をサポートする排泄ケアマニュアル|名古屋大学医学部附属病院(医学部・排泄情報センター)公式ウェブサイト

