不倫騒動の話の中、乱入した子どもたちは夫・武に今までの不満をぶつけます。それを見て「武は必要ない父親だ」と判断した真奈美。徐々に家庭内の空気が変わります。
慰謝料を払い、不倫相手は去った
その後、私は桃子さんに対して慰謝料請求を起こした。以前もしたことがあるので、手続きをスムーズに行えてしまうのが悲しい。きっちり片をつけねばと頑張った結果、取れた慰謝料は100万。支払いは半分ほど武が立て替えたようだ。
もともとクラブに力を入れていなかった桃子さん側が退会し、武はサッカークラブに残ることができた。今回は私が早めに不倫の芽を摘んだので、幸いママ友に伝わることもなく、この噂話が立つことはなかった。
武「真奈美。俺、心を入れ替えていくよ」
騒動終息後、武はそんな言葉を吐いたがもちろん信じていない。私は無機質な心のまま「そうしてね」と答えた。
裏切った父親の不遇なその後
それから、憐れな武の生活が始まった。私は彼のお弁当作りを一切やめ、笑顔を向けなくなる。武に対する愛情はゼロを通り越してマイナスになり、無言で対応することが多くなった。
武:真奈美、冷たいな…
真奈美:そう?
もちろん子どもの前ではそこまでひどくしない。しかし、子どもたちも父親に対して以前のように懐くことはなくなった。思春期に入ったミツカに関しては、武に対して相当な反抗をして、ことあるごとに不倫した過去をほじくり返す。
ミツカ:えらそうにしないでよ、家族を裏切って不倫したくせに
これには私も庇いようはない。最初に落ち度を見せたのは武の方だ。そしてユウタも、サッカーではなく別のスポーツに興味を持ち始める。友達が誘ってくれたスイミングが忙しくなり、スポ少はやめてしまった。
武:ユウタ、サッカーやろうよ
ユウタ:俺、今からスイミングだから
庭の片隅で、1人リフティングする武の姿を、冷ややかに見る。寂しさアピールしても無駄なのだと、いつ気づくのだろうか。

