小学館「マンガワン」性加害者の原作者再起用問題で浮かんだ「危機管理能力」 SNS「自分たちの勉強マークの意味を考えて」

小学館「マンガワン」性加害者の原作者再起用問題で浮かんだ「危機管理能力」 SNS「自分たちの勉強マークの意味を考えて」

小学館の漫画配信サービス「マンガワン」編集部が、男性漫画家の性加害を把握していながら別のペンネームで新連載の原作者に起用していた問題の余波が収まる気配を見せない。担当編集者は性加害の示談交渉に加わり、和解条件に関する公正証書の作成を提案していたことも明るみに出た。

同社は2月28日に公式サイトで謝罪したうえで、弁護士を加えた調査委員会を社内に設置して原因を解明すると発表し、男性が連載した作品の配信と単行本の出荷を停止した。この事態を受け、日本漫画家協会が小学館に調査と再発防止を求めるとの声明を発表したほか、高橋留美子氏や島本和彦氏の漫画が「マンガワン」で見られないようになり、多くの作家が「マンガワン」での配信停止を明言する事態となっている。

第一コミック局編集者一同が先に声明

今回の問題で思い起こされるのが、2024年1月末に起きた「セクシー田中さん」問題における、発行元である小学館の動きである。映像化に際して、著作者人格権を主張する原作者と制作側のテレビ局の間に立ち、作品の意図と作家の尊厳を守り抜くべき出版社の役割が十分に果たされていなかった。この事態に対し、Xでは「作家を守れなかった出版社も悪いと思ってる」「私は原作者の味方に気持ちがなるんですけど…違うの?」といった批判が相次いだ。

小学館は後に社内の特別調査委員会による報告書を公表し、映像化の許諾で作家の意向を第一に尊重し、制作者側と協議するなどの指針を示した。だが、同社の第一コミック局編集者一同が先んじて声明を発表するなど、初動における対外的な声明発表が遅れ、かつ当初のメッセージが具体性に欠けていたことは否めない。

集英社が見せた「初動」

一方、2020年8月に起きた「アクタージュ act-age」の原作者逮捕という不祥事で、発行元の集英社が取った対応は、今回のケースとは対照的だ。同作は当時、舞台化企画が進行するなど人気絶頂期にあったが、原作者の強制わいせつ逮捕報道を受け、「週刊少年ジャンプ」編集部は即座に連載の打ち切りを決定し、既刊単行本の無期限出荷停止や電子版の配信停止といった厳しい措置に素早く踏み切った。この迅速かつ毅然とした態度は、被害者の心情への配慮と企業の社会的責任を最優先した結果として、当時広く評価された。

さらに集英社の対応で注目されたのは、事件に全く関与していないにもかかわらず、連載終了という最大の不利益を被った作画担当者への配慮である。編集部は声明のなかで、作画担当者に対し、新たな作品作りに向けて今後の活動を継続してサポートしていく姿勢をいち早く明言した。

SNSでは、創業年の1922年から「小学五年生」「小学六年生」といった学年別学習雑誌を創刊したという小学館の創業経緯や、社員章の「ひよこマーク」制定翌年の1927年に学年誌のシンボルとして「勉強マーク」の使用を決めたという歴史もあり、

「企業のロゴに勉強している子どものイラスト(勉強マークっていうらしいね)が入っているような企業なのにさ…と思っている」

「勉強マークが付いてたら あ、小学館なんだ、て なんとなく安心してた時もありました」

「小学館は自分たちの勉強マークの意味を考えてほしい。教育関連の書籍を取り扱っているプライドを取り戻してほしい」

といった、同社への不満や怒りが続出している。

配信元: iza!

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