花粉症の治療法

花粉症の対症療法とはどのような治療法ですか?
対症療法は点眼薬や点鼻薬を用いた局所療法、内服薬による全身療法、レーザーによる手術療法に分かれます。いずれも症状を抑えることを目的としており、根本的な治療ではない点が特徴です。内服薬や点眼薬によく使われるのは、抗ヒスタミンや抗ロイコトリエン、化学伝達物質遊離抑制薬です。鼻づまりの症状がひどいときは、経口ステロイド薬や点鼻用血管収縮薬を処方するケースが少なくありません。花粉症の対症療法の目的は、アレルギー反応を引き起こす細胞の活性化や化学伝達物質の過剰分泌を抑えることです。
またヒスタミンやロイコトリエンが神経や血管に作用する過程で、影響を防ぐ効果もあります。
花粉症の根治治療について教えてください。
花粉症の根治治療は原因物質の回避とアレルゲン免疫療法に分かれます。花粉を避ける環境を意図的に作ることが悪化を防ぐ有効な治療方針です。天気予報で飛散情報を毎日チェックして、大量のばく露が予想されるときは極力外に出ないようにしましょう。外出時はマスクや眼鏡でガードして、帰宅時は家の中に入る前に花粉を振り払う行動が大切です。免疫バランスを維持するためには、規則正しい生活習慣を心がけ、睡眠や過度な飲酒・喫煙を避けることや風邪をひかないなどの対策が重要です。
アレルゲン免疫療法の代表的な治療は減感作療法(皮下免疫療法)です。花粉の抽出液を注射して、少しずつ濃度を高めることで、抗原に対する免疫機能の向上を図る目的があります。体内に取り込まれた抗原が免疫システムを調整し、過剰なアレルギー反応を抑える効果が期待されます。
2000年代から経口投与による免疫療法(舌下免疫療法)の研究が進められ、日本では2014年にスギ花粉症に対して初めて保険適用されました。副作用のリスクが低いとされ自宅で治療を継続できる手軽さから、近年では、主たる治療法として実施されています。
編集部まとめ

花粉症の発症リスクが高い方の特徴は次のとおりです。
アレルギー鼻炎を持つ親から生まれた
日常的に大量の花粉に晒される環境で暮らしている
過労やストレス、生活習慣の影響で免疫機能のバランスが乱れている方
日本で多いスギ花粉症の発症には、遺伝的要因が関与すると考えられています。体内で抗体が作られるタイミングや花粉に対する許容度は個人の素因に影響を受けるため、被ばく量や免疫機能によって発症リスクは変わります。
花粉症の患者数は増加の一途をたどっており、今まで健康に暮らしていた方が新たにアレルギー症状に悩まされるケースも出てくるかもしれません。
長期的な症状の軽減が期待できる服薬療法もあるため、万一発症しても焦らず、まずは医療機関を受診しましょう。
参考文献
花粉症環境保健マニュアル2022
スギ花粉症の家系について
花粉症 的確な花粉症の治療のために

