「香澄、嘘でしょ……。この人、私の友達のご主人だよ」
「えっ……?何言ってるの、お姉ちゃん。彼、独身だよ?『2年ぶりに彼女ができた』って喜んでくれてたし、あっちから告白してきてくれたんだよ?」
香澄の顔から、一気に血の気が引いていくのが分かりました。 私は震える手でスマホを操作し、里奈のLINEのアイコンを見せました。そこには、赤ちゃんと微笑む神田さんの姿がありました。
「……嘘。嘘だよね……」
香澄の声が震えています。どうやら、本当に知らなかったみたいです。 平和だった日常が、音を立てて崩れていく予感がしました―――。
驚がく…妹の「彼氏」の正体
ある日、妹・香澄から彼氏ができたと報告を受け、写真を見ると、咲良がよく知る人物が写っていました…。まさか、妹の彼氏が親友の夫なんて。
しかも、親友・里奈夫婦には、最近子どもが生まれたばかり。家事に育児にと慌ただしくも、幸せな日々を送っている里奈のことを想像すると、胸が締め付けられます。
「不倫」と気づいた妹の判断は…
「香澄、これ……どうするつもり?」
「……別れる。当然だよ。不倫なんて、お姉ちゃんの友達を傷つけるなんて、絶対ダメ。でも……」
香澄は言葉を詰まらせました。
「私、どうやって切り出せばいい?里奈さんには、なんて謝ればいいの?」
「待って。まだ里奈には言わないで」
私はとっさにそう言いました。里奈は今、育児の真っ最中。もし今、夫の裏切りを知ったら、彼女の心はどうなってしまうのか。 それ以前に、妹がその相手だったと知ったら……。
私たちは、一度冷静になるためにその日は解散することにしました。 帰宅した私は、夫の忠司にすべてを話すことにしたのです―――。
香澄は、すぐに別れる決意をしました。「独身」と騙された香澄も、被害者ですね…。ですが、里奈に告げるべきかどうか、すぐに答えはでません。
自分の家に帰った咲良は、夫に相談します。

