ごく平凡な生活をしている、黒江詩乃。詩乃には、性格も趣味も合うママ友・塩澤京香がいました。週末になると、詩乃・綾人(8歳)・京香・奈子(8歳)の4人でお出かけをすることも頻繁(ひんぱん)にありました。京香は、大の仲良しであるママ友ですが、詩乃にはずっと気になることがあって…。
気の合うママ友との出会い
大の仲良しである友人に、唯一、気になる点があったとしたら…皆さんはどうしますか?
私は黒江詩乃(37)。ママ友・京香とは、かれこれ10年近くの付き合いになるでしょうか。
京香の家は、私たちの家から二軒先にあります。初めて会った時から優しくて、「仲良くなれたらうれしいな」と思える人でした。
知り合ううちに、お互い共通の趣味を持っていたり、性格も似ていたりする部分があることも分かり、すぐに仲良くなりました。
好きなことに共感したり、一緒にアーティストのライブに行ったり…。結婚してから、大学生生活の様に、こんなにたのしく過ごせる友人ができるとは思ってもみませんでした。
出会って数年後、私は息子・綾人を授かりました。同じ年、京香も娘の奈子ちゃんを妊娠していることが分かりました。
初めての子育ては大変ですが、なんだかんだで、京香と一緒に支え合いながら、充実した毎日を過ごしていたのです。
違和感の始まり
ある時から、京香に違和感を覚え始めましたー。
奈子ちゃんが生まれる前は、2人で出掛けていても、そんなことは少しもなかったのですが、奈子ちゃんが生まれてから、急に「倹約家(お金にケチになった)」のです。
正確に言うと、「子どもに対して倹約家である」という方が正しいのかもしれません。
それを如実に感じ始めたのは、子どもたちが年中さんになり、よく、4人で出掛けるようになってからでした。
ある日、個室で子どもたちも遊べる、オシャレな居酒屋さんを見つけました。
そこはランチもやっていたので、気になって行ってみたくなり、京香に「今度、ここのお店に行ってみよう!」と話したのです。

