決定的だった心を折る一言
ある日、体調も精神的にも限界の状態で実家を訪れたときのことです。
私の疲れ切った様子を見た母は、心配するどころか「そんな生き方をしているからダメなのよ。もっと私の言う通りにしていれば、こんなことにならなかったのに」と冷たく言いました。
その言葉を聞いた瞬間、胸の奥に溜まっていたものが一気に噴き出しました。
(ああ、この人は私を心配しているんじゃない。自分より下の存在として、見下してコントロールしたいだけなんだ……)
親だから、という理由で何を言ってもいいわけではない。その当たり前の事実に、何十年もかけてようやく気づいた瞬間でした。
距離を置く選択がもたらした本当のスカッと
私は震える声で、けれどはっきりと母に伝えました。
「お母さん。もう、私の人生に口を出さないで。しばらく距離を置きたいの」
案の定、母は激しく怒り、「親を捨てるのか」「育ててやった恩を忘れたのか」と責め立ててきました。
しかし今回は、私は引きませんでした。
連絡は必要最低限にし、会う回数も大きく減らしました。
すると、驚くほど心が落ち着いていったのです。
母の顔色を気にせず決断できる生活は、こんなにも楽なのかと実感しました。
A子は、親と距離を取ることは逃げではなく、自分を守るための正当な選択だったと、今でははっきり言えるそうです。
【体験者:30代・女性会社員、回答時期:2026年2月】
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
FTNコラムニスト:池田みのり
SNS運用代行の職を通じて、常にユーザー目線で物事を考える傍ら、子育て世代に役立つ情報の少なさを痛感。育児と仕事に奮闘するママたちに参考になる情報を発信すべく、自らの経験で得たリアルな悲喜こもごもを伝えたいとライター業をスタート。

