(WBC1次リーグB組、米国6-8イタリア、10日、ヒューストン)まさかの番狂わせだ。2017年の第4回大会以来の優勝を目指す米国が、イタリアとの無敗対決に競り負けた。勝てば無条件で準々決勝進出が決まる一戦だったが、序盤の大量失点が最後まで重くのしかかった。米国は3勝1敗で1次リーグの全日程を終了し、運命は11日(日本時間12日)の「メキシコ対イタリア」の結果に委ねられることになった。
■ 序盤の8失点…終盤の猛追も一歩及ばず
試合は序盤からイタリアのペースで進んだ。米国の先発マクリーンが二回、イタリアの6番・ティールに先制ソロ、8番・アントナッチに2ランを立て続けに被弾。四回には2番手・ヤーブローも右越え2ランを浴び、一発攻勢に泣かされる展開に。悪循環は止まらず、六回にも3番手・ケラーの失策などが絡んで3点を失い、一時0-8と絶望的な点差をつけられた。
だが、スター軍団の意地を見せ、六回から猛反撃。ヘンダーソンの中越えソロで重苦しい空気を一変させると、七回にはクローアームストロングの3ランが飛び出し4点差に。八回にはアンソニーの適時打で1点を返し、なおも2死一、三塁の好機を作ったが、代打・ハーパーは左飛に倒れた。九回にもクローアームストロングがこの日2本目となる右越えソロを放ち2点差まで詰め寄ったが、最後は2死一塁で主将・ジャッジが空振り三振に倒れ、ゲームセットとなった。
■ 運命の分かれ道! 米国が敗退する「たった1つの悪夢の条件」
全日程を終え3勝1敗となった米国。11日の最終戦でイタリアが勝てば米国の2位通過が確定するが、問題はメキシコが勝った場合だ。米国・イタリア・メキシコの3チームが「3勝1敗」で並ぶ大混戦となる。
C組で韓国、オーストラリア、台湾の3チームが2勝2敗で並んで2位を争ったのと同じように、WBCの規定により、3チームが同率で並んだ場合は「同率チーム間の対戦における、守備アウト数あたりの失点数(失点率)」の少なさで順位が決定する。すでに全試合を終えている米国の対象失点率は「11失点/54アウト(約0.2037)」で確定している。
これを踏まえると、米国が1次リーグで姿を消す「最悪のシナリオ」は、以下の条件に絞られる。
【米国敗退のシナリオ】 最終戦で、メキシコが「4得点以下」で勝利すること (例:1-0、2-1、3-0、3-2、4-2、4-3 などでの決着)
ロースコアの投手戦でメキシコが勝った場合、イタリア・メキシコ両チームの最終的な失点率が、米国の確定数字(0.2037)より良くなってしまうからだ。米国は3勝を挙げながらも、失点率のわずかな差でグループ3位に転落してしまう。
逆に言えば、米国が生き残るには「メキシコが5得点以上奪って勝つ(乱打戦になる)」か、「イタリアが勝つ」しかない。圧倒的な戦力を誇る米国が、ライバルたちの「得点数」を祈るように見守る。運命の最終戦は、1球ごとに息をのむ死闘となりそうだ。
