パーキンソン病の予防法
パーキンソン病は完全に防ぐことが難しい病気ですが、日ごろの生活習慣によって発症リスクを下げられる可能性があると考えられています。ここでは、研究によって示されている予防に役立つ生活習慣について解説します。
適度な運動をする
適度な運動は、パーキンソン病の予防や進行の抑制に役立つことが報告されています。運動を続けることで脳内の炎症が軽減し、神経細胞の働きを助ける物質(神経栄養因子)の増加にも関わるといわれています。また、体力や筋力の維持、姿勢やバランスの改善にもつながるため、発症後の生活の質を保つ意味でも有益です。
生活習慣としては、ウォーキングやストレッチ、ヨガなど無理なく継続できる運動を日常に取り入れることが大切です。急に激しい運動を行うのではなく、時間や強度を少しずつ増やしながら続けることで、身体への負担を軽減できます。日頃から姿勢を意識し、こまめに身体を動かす習慣づくりも予防に役立ちます。
適正体重を保つ
体重を適正に保つことも、パーキンソン病のリスクを減らす要因の一つとされています。過度な体重増加は、生活習慣全体の乱れにつながりやすく、筋力やバランス能力の低下を招くことで発症リスクや転倒リスクを高める可能性があります。一方で、やせすぎてしまうと筋力低下や栄養不足につながり、健康維持が難しくなるため、無理のない範囲での体重管理が重要です。
食生活では、野菜や果物、良質なたんぱく質を中心に、加工食品や砂糖を多く含む飲食を控えるよう心がけるとよいでしょう。無理なダイエットを行うのではなく、バランスの良い食事習慣を続けることが健康な体重の維持につながります。
社会的な活動をする
家族や友人との交流、地域活動への参加など、社会的なつながりを保つこともパーキンソン病予防に関連すると考えられています。最近の研究では、「孤独感」がパーキンソン病の発症リスクを高める可能性があるという報告もあり、人との交流が脳の健康維持に影響することが示唆されています。
外出の機会を増やしたり、趣味のサークルに参加したりすることで、心身の活性化につながります。また、社会的な活動はストレスの軽減にも役立ち、生活のリズムを保つうえでも大きな意味を持ちます。自宅で過ごす時間が長い場合でも、オンラインでの交流や軽いボランティア活動など、無理のない範囲で社会参加を続けることが予防につながります。
「パーキンソン病の姿勢」についてよくある質問
ここまでパーキンソン病の姿勢などを紹介しました。ここでは「パーキンソン病の姿勢」についてよくある質問に、Medical DOC監修医がお答えします。
パーキンソン病のリハビリにおいて禁忌事項があれば教えてください。
神宮 隆臣 医師
パーキンソン病のリハビリでは、基本的に「避けるべき運動が多い」というわけではありませんが、症状や病期に応じて注意が必要な点はいくつかあります。まず、転倒リスクが高い場合には、不安定な姿勢での無理な運動や急激な方向転換は避けるべきです。また、極端に激しい運動を突然始めることは、筋肉や関節に過度な負担がかかり、かえって症状を悪化させる可能性があります。
さらに、薬の効果が切れやすい時間帯(オフの時間)には動きが不安定になりやすいため、その時間帯のトレーニングは慎重に行う必要があります。毎日の体調に合わせて運動強度を調整し、疲労が強い日は無理をしないことが大切です。どの程度の運動が適切か迷う場合には、医師や理学療法士に相談し、安全に継続できるプログラムを組んでもらうと安心です。

