●契約を取り消す前に、お通しを食べてしまっていたら?
──客が入店時に成立した契約を取り消した場合、すでに出されたお通しは、どのように取り扱うべきなのでしょうか?
客は、お通しを食べたか否かにかかわらず、お通しの代金を支払う必要がないと考えます。
理由は、客が消費者契約法4条2項に基づき契約を取り消した以上、客は「現に利益を受けている限度において、返還の義務を負う」(同法6条の2)とされているためです。
「現に利益を受けている限度」(現存利益と言います)とは、お通しが残っていればそのお通しを返還すれば足りることを意味します。
逆に、お通しを食べてしまっていれば、現存利益はないことになり、客は、何らの返還(支払)義務も負わないことになります。
【取材協力弁護士】
大橋 賢也(おおはし・けんや)弁護士
神奈川県立湘南高等学校、中央大学法学部法律学科卒業。平成18年弁護士登録。神奈川県弁護士会所属。離婚、相続、成年後見、債務整理、交通事故等、幅広い案件を扱う。一人一人の心に寄り添う頼れるパートナーを目指して、川崎エスト法律事務所を開設。趣味はマラソン。
事務所名:川崎エスト法律事務所
事務所URL:http://kawasakiest.com/

