B型肝炎の治療法と副作用

B型肝炎の治療法を教えてください
治療は、急性B型肝炎か慢性B型肝炎か、肝臓の炎症や線維化の程度、ウイルス量、合併症などを踏まえて決めます。
急性B型肝炎では、特異的な治療薬はなく、症状を和らげながら栄養や水分のバランスを保つことが治療の中心になります。重症化が疑われる場合は入院して治療します。
アルコールは肝臓への負担になるため、医師から許可が出るまでは控えることが基本です。市販薬やサプリメントも肝臓に負担をかける場合があるため、服用前に医師や薬剤師へ確認してください。
慢性B型肝炎では、ウイルスの増殖を抑える薬による治療が行われます。日本肝臓学会の『B型肝炎治療ガイドライン』では、核酸アナログ製剤としてエンテカビル、テノホビル ジソプロキシル、テノホビル アラフェナミドなどが第一選択薬として推奨されています。
また、注射薬のインターフェロンを用いる治療が検討される場合もあります。どの治療が合うかは、年齢、妊娠の可能性、腎機能、骨の状態、治療の目的などによって変わります。
B型肝炎の治療にはどのような副作用がありますか?
副作用は、使う薬によって異なります。副作用の有無だけで治療を避けるのではなく、治療の目的と副作用への対策を一緒に考えることが大切です。
核酸アナログ製剤は内服薬で、長い期間継続する治療になる場合があります。副作用として、次のような症状が報告されています。
頭痛
下痢
発疹
腎機能低下
骨密度低下
薬によって注意点が変わります。テノホビル製剤では腎機能や骨に関する副作用が問題になる場合があり、血液検査などで経過を見ます。エンテカビルなどでも、投与を終えた後に肝炎が悪化するおそれがあるため、医師の判断なしに中断しないことが重要です。
インターフェロン製剤では、次のような副作用が起こる場合があります。
発熱
倦怠感
関節痛
血球減少
抑うつ
甲状腺機能異常
治療中は定期的な診察と検査が欠かせません。呼吸が苦しい、全身に発疹が広がる、強い腹痛がある、意識がはっきりしないなどの症状がある場合は、処方した医療機関へ早めに連絡してください。
B型肝炎は治療すればほかの人にうつすリスクはなくなりますか?
治療でウイルス量が下がると、感染させるリスクは低下します。ただし、治療で感染リスクがなくなるわけではありません。慢性B型肝炎では、治療の中止などをきっかけに肝炎が再燃することがあるため、医師の指示どおりに治療と検査を続けることが大切です。
参照:
『B型肝炎治療ガイドライン(第4版)』(日本肝臓学会)
『免疫抑制や化学療法により発症するB型肝炎対策ガイドライン(資料3)』(日本肝臓学会)
『エンテカビル水和物錠 添付文書』(PMDA)
『ベムリディ錠 審議結果報告書』(PMDA)
『日常生活の場でウイルス肝炎の伝播を防止するためのガイドライン』(厚生労働省)
編集部まとめ

B型肝炎は、症状が出ないまま進行する場合があり、血液検査で初めて見つかることがあります。だるさや食欲不振だけでは判断できないため、感染の可能性がある場合や肝機能異常を指摘された場合は、早めに検査と医療機関への相談を行ってください。
感染経路は血液や体液が中心で、咳やくしゃみ、食事の共用だけでは広がりません。ワクチンや血液曝露の回避など、根拠のある対策を積み重ねることが重要です。
参考文献
『肝炎ウイルス検査について』(厚生労働省)
『日常生活の場でウイルス肝炎の伝播を防止するためのガイドライン』(厚生労働省)
『B型肝炎ワクチンの定期接種が始まります』(厚生労働省)
『B型肝炎について(ファクトシート)』(FORTH)
『B型肝炎』(国立健康危機管理研究機構 肝炎情報センター)
『B型肝炎治療ガイドライン(第4版)』(日本肝臓学会)
『免疫抑制や化学療法により発症するB型肝炎対策ガイドライン(資料3)』(日本肝臓学会)
『エンテカビル水和物錠 添付文書』(PMDA)
『ベムリディ錠 審議結果報告書』(PMDA)

