HDLコレステロールの基準値はどれくらい?メディカルドック監修医がHDLコレステロール(善玉コレステロール)の基礎知識や、LDLコレステロール・中性脂肪との違いについて詳しく解説します。
※この記事はメディカルドックにて『「HDLコレステロールの基準値」はご存知ですか?医師が徹底解説!』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

監修医師:
岡本 彩那(淀川キリスト教病院)
兵庫医科大学医学部医学科卒業後、沖縄県浦添総合病院にて2年間研修 / 兵庫医科大学救命センターで3年半三次救命に従事、近大病院消化器内科にて勤務 /その後、現在は淀川キリスト教病院消化器内科に勤務 / 専門は消化器内科胆膵分野
脂質異常症とは?
今まで健診などで脂質異常、コレステロールが高い、などを聞いたことはないでしょうか。コレステロールは動脈硬化やいろいろな病気の原因となると聞き、悪いイメージを持っている人もいるでしょう。しかしながらコレステロールは身体の中で必要な物質であり、HDLやLDLなどのバランスが崩れることが問題なのです。
ここではこのHDLコレステロールについて解説していきます。
HDLコレステロール(善玉コレステロール)とは?
体内のトリグリセリド(TG:中性脂肪)やコレステロールは血液に溶けないため、「リポタンパク質」という物質により運搬されます。リポタンパク質はその比重などにより種類がわけられますが、その中でもHDL(高比重リポタンパク質)は身体から余分なコレステロールを回収し肝臓に運ぶ働きを持つものです。余分なコレステロールを回収する働きを持つため、HDLには動脈硬化を抑える、抗酸化作用、抗炎症作用があるとされています。そのため、一般的には「善玉コレステロール」と呼ばれることもあります。
HDLコレステロールとLDLコレステロールの違いは?
HDLとLDLは同じリポタンパク質であり、体内のトリグリセリドやコレステロールを運搬する役割を持ちますが、その役割は少し異なります。
HDLは先に述べたように、身体に溜まった余分なコレステロールを回収し、肝臓に運搬する働きを持ちます。一方で、LDL(低比重リポタンパク質)は肝臓で作られたコレステロールを身体に運搬する役割を持ち、その運搬されたコレステロールは細胞膜やホルモンなどを作る材料になります。つまり、LDLが「身体にコレステロールを運搬」し、HDLが「身体で余ったコレステロールを回収」するのです。
しかしながら、このバランスが崩れ、LDLが増える、もしくはHDLが減ってしまうと、血液中の余分なコレステロールが増えてしまい、動脈硬化の原因となってしまいます。そのため、HDLコレステロールが「善玉コレステロール」と言われるのに対してLDLコレステロールは一般的に「悪玉コレステロール」とも言われます。
HDLコレステロールと中性脂肪の違いは?
「脂質」はコレステロール、中性脂肪の2つに大別されます。コレステロールが細胞膜やホルモンを作る材料になるのに対して、中性脂肪はエネルギー源として使用されたり、蓄えられたりします。脂質と言っても別の物ではあるのですが、中性脂肪が高いとHDLコレステロールは低くなるとされています。

