結婚するまで、ずっと実家暮らしだった私は、正直ほとんど料理ができませんでした。包丁の持ち方もおぼつかないまま新婚生活が始まり、最初は不安でいっぱい。それでも毎日の暮らしの中で少しずつ台所に立つようになり、失敗を重ねながら覚えていきました。そんな私の料理をめぐって、今でも忘れられない出来事があります。


増え続けた乾燥きくらげ
新婚当初、料理初心者だった私は、分量の感覚もよくわかっていませんでした。ある日、乾燥きくらげを少しだけ使うつもりで戻したところ、気づけばどんぶり1杯分ほどに増えていてびっくり。「きくらげってこんなに増えるの!?」と慌てて炒め物にしましたが、とても食べきれる量ではありませんでした。
失敗して落ち込む私を見て、夫は笑いながら「しばらくきくらげ生活だね」とひと言。その言葉に救われて、「また作ってみよう」と思えたのを覚えています。
料理じょうずな母の味に夫が感動
産後間もないころ、母が数日分の手料理を持ってきてくれました。ぶり大根やきんぴらごぼうなど、どれも私にとっては昔から食べ慣れた味です。
初めて母の料理を食べた夫は、大げさなくらい感動していました。「料理じょうずだとは聞いていたけど、こんなにおいしいんだね!」と何度も言い、しまいには「お母さんに料理を教わってほしい」と真剣な顔でお願いしてきたのです。自分の未熟さを少し恥ずかしく思う一方で、母のすごさを改めて感じた瞬間でもありました。

