バリウム検査後に処方される下剤にはどんな種類がある?メディカルドック監修医が、下剤の効果が出るまでの時間や種類別の特徴について詳しく解説します。
※この記事はメディカルドックにて『「バリウム検査の下剤を飲まない」とどうなる?効かない場合の対処法も医師が解説!』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

監修医師:
齋藤 雄佑(医師)
日本外科学会外科専門医。日本医師会認定産業医。労働衛生コンサルタント。
バリウム検査とは?
バリウム検査は、X線を使用して食道、胃、十二指腸などの消化管の状態を調べる検査です。造影剤として使用されるバリウムは白く粘性のある液体で、飲むことで消化管の内側の壁がX線に鮮明に映し出されるようになります。この検査により、胃炎の有無や潰瘍、腫瘍、ポリープ、胃の動きの異常などを確認することができます。
バリウムの下剤の種類
バリウムは体内に残ると固まりやすく、腸閉塞などのリスクがあるため、検査後には速やかに排出する必要があります。そのために使用されるのが下剤です。
酸化マグネシウム(例マグミット®)
酸化マグネシウムは、腸内で水分を吸収し、便を柔らかくすることで排出しやすくするタイプの緩下剤です。直接腸を刺激する作用は弱く、比較的穏やかに作用します。腹痛・下痢などの副作用が少ないため、広く使われています。高齢者や、普段から便秘がちではない方にも処方しやすい薬です。
センノシド(例:プルゼニド®)
センノシドは大腸を刺激して排便を促す刺激性下剤の一種です。生薬由来の成分を含んでいます。刺激性下剤の中でも比較的効果が強く、バリウムの排出を確実に行う必要がある場合に用いられます。
ピコスルファートナトリウム(例:ラキソベロン®)
ピコスルファートナトリウムは、大腸を直接刺激して蠕動運動(便を押し出す動き)を促進するタイプの刺激性下剤です。少量でも効果を発揮します。少量で効果が期待できるため、バリウムの排出を確実に促したい場合に処方されます。液体タイプが多く、飲みやすいという利点もあります。
モビコール®
モビコール®は、ポリエチレングリコール(PEG)を主成分とする浸透圧性下剤で、腸内の水分量を増やして便を柔らかくし、排便を促します。腸を刺激しないため、腹痛を起こしにくいのが特徴です。便を軟化させて自然な排便を促すため、バリウムの排出にも有効です。
ルビプロストン(例:アミティーザ®)
ルビプロストンは、小腸の動きを活発にし、腸液の分泌を促すことで便を柔らかくし、排便を助ける新しいタイプの下剤です。刺激性下剤とは異なる作用機序を持つため、従来の刺激性下剤で効果が不十分な場合や、刺激性下剤による腹痛などの副作用を避けたい場合に検討されることがあります。

