ある日の午後、何げないひと言に、私は思わずレジ前で固まってしまいました。まさか5歳の孫の素直な言葉に、あれほど動揺するとは思ってもいなかったのです。
穏やかな午後のはずが
娘夫婦が用事で出かけることになり、私は自宅で5歳の孫を半日ほど預かることになりました。孫と過ごす時間は、私にとって何よりの楽しみです。
その日も、絵本を読んだり、一緒におやつを作ったりしながら、穏やかな時間を過ごしていました。せっかくだからと、午後には近所のスーパーへ買い物に出かけることにしました。
お菓子売り場での大きな声
お菓子売り場で孫が「これ、買って!」と指差したのは、少し高めのチョコレートでした。きらきらした目で見上げられ、私は少し迷いながらも「今日は特別だからいいよ」と言って、カゴに入れました。その瞬間、「やっぱりおばあちゃんはお金持ちなんだね! ママはいつも『高いからダメ』って言うのに!」と大声で言われたのです。
店内に響くほどの大きな声だったので、周囲からクスッと笑い声が聞こえ、私は一気に顔が熱くなりました。レジでも店員さんが微笑みながら「いいですね、おばあちゃん」と声をかけてくださり、うれしさと気恥ずかしさが入り混じった、なんとも言えない気持ちになりました。

