皆さんは血圧を気にしたことはありますか?血圧が高めといわれたり、高血圧を予防する食品の宣伝が気になったりしたことはありますか?
高血圧を予防することはできるのでしょうか。高血圧を予防するためには、そもそも高血圧がどの程度の血圧のことか、どのように血圧を低下させるのかを知る必要があります。この記事では高血圧と体重の関係を解説します。
※この記事はメディカルドックにて『「高血圧の人が避けたい食べ物」はご存知ですか?予防法を解説!【医師監修】』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

監修医師:
佐藤 浩樹(医師)
北海道大学医学部卒業。北海道大学大学院医学研究科(循環病態内科学)卒業。循環器専門医・総合内科専門医として各地の総合病院にて臨床経験を積み、現在は大学で臨床医学を教えている。大学では保健センター長を兼務。医学博士。日本内科学会総合専門医、日本循環器学会専門医、産業医、労働衛生コンサルタントの資格を有する。
高血圧と体重の関係

体重管理に高血圧を予防する効果はありますか?
はい。BMI(Body Mass Index) が20より低いやせ形の方に比べ、BMIが25から30の方は1.5〜2.5倍の高血圧発症リスクがあると報告されています。BMIが高いことと体重が時間がたつにつれて増えていることは高血圧発症の危険因子です。また、すでに高血圧の方でも、体重を1kg減少させると血圧が収縮期、拡張期ともに約1mmHg低下するという研究があります。
参照:『高血圧治療ガイドライン 2019(JSH2019)』(日本高血圧学会)
高血圧のリスクが低くなる体重や体脂肪の指標を教えてください
日本で肥満の指標とされているのはBMIで、[体重(kg)]/ [身長(m)]²として計算できます。日本の基準では、25以上が肥満です。
ほかに、メタボリックシンドロームの構成要素の一つである、内臓脂肪量の指標として、ウエスト周囲長があります。男性で85cm未満、女性で90cm未満が目安です。この基準は、腹部CTで臍の高さを水平に撮像したとき、内臓脂肪量100㎠に相当します。
参照:『高血圧治療ガイドライン 2019(JSH2019)』(日本高血圧学会)
どのような方法で体重を管理するとよいですか?
肥満の方は運動習慣が少なかったり、食事内容が整っていなかったりする例が多いため、食生活の改善や運動習慣、生活習慣の見直しを行うことが有効です。
食生活の改善として、塩分量を減少させたり、野菜を中心に脂質を抑えたりしてカロリー過多を避ける必要があります。
運動はきつすぎない有酸素運動(ウォーキング、ジョギング、水泳など)を継続的に行うことがすすめられます。筋トレも取り入れるとよいでしょう。
また、アルコールの過剰摂取を控えるなど生活習慣を見直し、体重、腹囲、血圧を定期的にモニタリングすることにより、効果的に体重管理を行えます。
編集部まとめ

食事や運動、体重コントロールといった生活習慣の見直しにより、高血圧とその健康被害を予防することができます。高血圧は重篤な疾患の原因となる病気です。健康的な習慣により効果的に高血圧を予防しましょう。
参考文献
『高血圧治療ガイドライン 2019(JSH2019)』(日本高血圧学会)
『2013 AHA/ACC Guideline on Lifestyle Management to Reduce Cardiovascular Risk』(American Heart Association)
『高齢者の降圧治療と認知症』(茂木正樹、 日本老年薬学会雑誌 Vol.6 No.1 2023 pp.1-7)

