犬が「地面のニオイを嗅ぐ」3つの理由

1.情報のチェック
犬にとって地面のニオイを嗅ぐことは、人間がスマホでSNSをチェックするのと似ています。散歩コースに残された他の犬のオシッコや体臭から、「今日は誰がここを通ったのかな?」「この子はじめて嗅ぐニオイだぞ」といった情報を読み取っているのです。
ニオイを嗅ぐだけで、相手の性別や年齢、さらには健康状態までわかると言われています。飼い主から見るとただ立ち止まっているだけに見えますが、犬にとっては地域の大事なニュースを確認している真っ最中なのです。
2.本能的な行動
犬はもともと、獲物を追いかけたり外敵から身を守ったりして暮らしてきた動物です。そのため、地面に残ったわずかなニオイを頼りに「何かが近くにいないか」を探る本能が強く残っています。
たとえお腹がいっぱいで安全な家で暮らしていても、外に出ると自然と鼻が動いてしまうのは、太古の昔から受け継がれてきた「生きるための知恵」の名残です。
クンクンと鼻を鳴らして一生懸命に探索しているときは、犬としての本能が刺激され、頭をフル回転させている状態といえます。
3.リラックス効果
実は、ニオイを嗅ぐ行為には犬の気持ちを落ち着かせる「リラックス効果」があることも分かっています。何かに驚いたときや、少し緊張したとき、犬はわざと地面のニオイを嗅ぐことで自分のドキドキを鎮めようとすることがあるのです。
また、ゆっくりと時間をかけて自分の好きなニオイを探索することは、大きな満足感につながり、家の中では味わえない最高のリフレッシュタイムになります。散歩から帰ったあとに愛犬がぐっすり眠るのは、運動だけでなく鼻を使った「脳の疲れ」も関係しているのです。
やめさせた方がいい判断の基準

「ずっとニオイを嗅いでいて散歩が進まない」と困ることもあるかもしれませんが、基本的には無理にやめさせる必要はありません。
犬にとっての散歩は、ただ歩くことだけでなく、外の刺激を鼻で楽しむことが大きな目的だからです。無理に取り上げると、ストレスが溜まってしまう原因にもなります。
ただし、明らかに危険な場所では飼い主が止めなければなりません。タバコの吸い殻や食べ残し、毒性のある植物、除草剤が撒かれたばかりの草むらなどは要注意です。
また、一か所に固執して何分も動かない場合は、執着しすぎている可能性があるため、優しく声をかけて次の場所へ促してあげましょう。「安全ならOK、危険ならダメ」というルールを飼い主がしっかり持つことが大切です。

