喘息の検査はどうやって行われるの?
編集部
喘息の診断には、どのような検査が必要になるのでしょうか?
岩田先生
まずは症状の経過を詳しく確認した上で、呼吸の状態を評価します。当院では主に、呼気一酸化窒素測定検査、呼吸機能検査、血液検査を行っています。咳が続いている期間や時間帯による変化も重要な情報で、検査結果と併せて喘息の可能性を判断します。
編集部
呼気一酸化窒素測定検査では、具体的に何が分かるのですか?
岩田先生
喘息による炎症の有無が分かります。喘息は、空気の通り道である気道に慢性的な炎症が起こることで発症します。そのため、炎症の程度の評価が重要になります。呼気一酸化窒素測定検査では、およそ10秒間息を吐くだけで、気道の喘息性炎症の状態を数値として確認できます。数値が一定以上の場合は、喘息の可能性が高いと考えられます。
編集部
呼吸機能検査では、どのような点を確認するのでしょうか?
岩田先生
喘息に特徴的な咳や、ヒューヒューと音が鳴る喘鳴(ぜんめい)は、気道に炎症が起こり、気管支が狭くなることで表れます。すきま風と同じ理屈で、空気の通り道が狭まるために音が鳴るのです。この気道の狭さを客観的に調べるのが、呼吸機能検査です。一般的な肺機能検査が有名ですが、当院では、空気の通り道の状態を数値や波形として表示し、目で見て理解しやすい呼吸抵抗測定も行っています。
編集部
血液検査についても教えてください。
岩田先生
採血検査では、喘息の原因の一つとされるアレルギーの有無を確認します。ハウスダストや花粉、ペットの皮膚といったアレルギー物質に対する反応を調べることで、どのような要因が関与しているかを類推することができます。原因が明らかになることで、アレルゲンを避ける工夫がしやすくなり、発作の起こりにくい生活につなげられる可能性が高まります。
編集部
最後に、読者へのメッセージをお願いします。
岩田先生
「ただの咳」と思っていたのに、「実は喘息だった」というケースは少なくありません。喘息は気道の炎症が続く病気です。早めに診断して適切な治療を行うことで、肺機能は守ることができます。ただし、放置してしまうと、気管支の構造が変化したまま元に戻りにくくなり、肺機能が低下してしまうことがあります。長引く咳は体からのサインです。気になる咳があれば、我慢せず医療機関に相談してください。
編集部まとめ
咳が続く場合は、「風邪の延長」と自己判断せず、喘息の可能性を含めて検査を考えることが大切です。呼吸検査、呼吸機能検査、血液検査を組み合わせて評価することで、適切な診断と治療につなげることができます。1週間以上咳が続いている、咳が出ると止まりにくくなるという人は、一度呼吸器内科で検査を受けてみてはいかがでしょうか?

