どんな対策が必要?
編集部
近親者に乳がん患者がいる場合、まず何をすべきですか?
土屋先生
まずは、家族歴を正確に把握することですね。家族歴のある場合は、乳がん検診を受ける際や乳腺外科を受診する際に、医師へ伝えましょう。その情報を基に、検診の時期や頻度、検査内容を個別に案内することが可能になります。
編集部
乳がんの発症リスクが高い場合、検診を開始する年齢や頻度は、一般の人と同じで大丈夫なのでしょうか?
土屋先生
乳がんの発症リスクが高い人は、一般的な検診よりも早い年齢から検査を始めたり、受診の間隔を短くしたりすることがあります。検査を実施する際は、マンモグラフィ検査や超音波検査、MRIなどを組み合わせて総合的に評価します。
編集部
日常生活で気を付けることはありますか?
土屋先生
閉経後の体重増加や運動不足、飲酒などは乳がん発症のリスクと関係しているといわれています。日々の生活習慣を見直すことにより、リスクを下げられる可能性があります。
編集部
セルフチェックも行った方がよいですか?
土屋先生
はい、ぜひ習慣にしてください。お風呂に入るときや着替えるときなど、定期的に乳房の形やしこり、皮膚や乳頭の変化を確認しましょう。小さな変化に気が付くことで早期発見につながります。一人で不安を抱えず、気になる点があれば早めに乳腺の専門機関に相談してください。
編集部
最後に、読者へのメッセージをお願いします。
土屋先生
自分の乳がんリスクを把握することはとても大切なので、日ごろから自分の乳房の状態を気にかけておきましょう。家族歴があっても過度に気にする必要はないものの、適切なタイミングで継続的な検診をぜひ心掛けてください。
編集部まとめ
乳がんは遺伝する可能性があることは間違いありません。ただし、乳がん全体の中で遺伝が関与している割合は約1割だけ。必要以上に不安になることはないものの、家族歴がある場合はほかの人よりも発症リスクが高まることは確かです。自分の状況を正しく理解し、適切な対策を講じていきましょう。

