一人の中学生の行動
そんなときでした。目の前に座っていた一人の女の子が、ふと私のお腹に気づいたのでしょう。ぱっと立ち上がり、にこにこと笑いながら「ここに座ってください!」と声をかけてくれたのです。突然のことに少し驚きながらも、お礼を言って席に座らせてもらいました。座った瞬間、張りつめていた体の力がすっと抜けたのを覚えています。
広がっていった中学生たちの優しさ
すると、その様子を見ていた周りの中学生たちも、次々と話しかけてくれました。「お腹大きいのに大変だね」「いつも座れてる?」「みんな席譲ってくれてる?」と、まるで心配するように優しい声をかけてくれたのです。遠足前で浮き立つ気持ちの中にいるはずなのに、見知らぬ大人の私にそんなふうに気を配ってくれることに驚きました。

