●「身体拘束の継続は憲法などに違反」と主張
相嶋さんの遺族(妻、長男、次男)は訴状で、捜査機関が根拠とした専門的な法令解釈の内容が不明確であったにもかかわらず、裁判官が事実関係を精査せず、安易に「罪を犯したことを疑うに足りる相当な理由」を認めたと指摘。
また、深刻な症状が発覚し、継続的な治療が不可欠な状態となって以降は、逃亡や罪証隠滅を図る客観的・主観的な可能性はなかったと主張している。
こうした状況で相嶋さんの身体拘束を続けたことは、個人の尊重を定めた憲法13条や、非人道的な取扱いを禁じた自由権規約7条に違反するとしている。
●長男「裁判官の本当の姿を共有したい」
都内で開かれた記者会見で、相嶋さんの妻は「警察は理由も告げずに夫を連れ去りました。11カ月後、やっと自宅に帰ってきた時には骨壷に入った遺骨になっていました」と振り返った。
保釈請求を退けられ続けた相嶋さんは、絶望の中で「これでも人間なのかねぇ」とつぶやいたという。
「(裁判官たちには)死に至る病にかかっている人間の保釈を却下し続けた理由をお聞きしたいと思います」(相嶋さんの妻)
長男は「裁判官の責任をどのように裁判官が判断するのか。まさに、裁判官という専門職の自立性が試されている。今回の裁判を通じて、裁判官の本当の姿を国民の皆さんと共有していきたいと思っています」と語った。
次男も、裁判官が杓子定規的に逮捕や勾留を認めている実態について、「自動販売機のボタンを押すように逮捕状を押す」と批判。
そのうえで「父ががんで倒れているにもかかわらず、保釈請求の却下を繰り返した。こうしたプロセスを社会全体で是正していかなければ、他の犠牲者が出ると思い訴訟を起こしました」と述べた。

