帰宅した夫・亮平は、智美を責めずに抱きしめる。夫婦で再発防止策を話し合い、通報してくれた男性への感謝も芽生え始める。あの日を教訓に、智美は「5分」の重みを胸に刻み、今日も子どもたちを全力で愛し続ける。
夫に今日のことを報告
夜、亮平が帰宅しました。私は玄関で彼を待ち構え、今日あったことをすべて、震える声で打ち明けました。
「……警察が来たの。通報されて。私の思い込みでみおと理人を置き去りにして、危険な目に遭わせてしまったの」
怒鳴られる、軽蔑される、そう覚悟して目を閉じました。
しかし、亮平から返ってきたのは、静かなため息と、ポンと肩をたたく温かい手のぬくもりでした。
「……怖かったな。智美も、子どもたちも」
「私……最低な母親だよね。たかが5分って、甘く見て……理人がもう自分で玄関を開けられることにも気づかなくて」
「智美、それは違うよ。智美なりに子どもたちを寒い思いをさせないように考えたから置いていったんだろ?結果として留守番は良くなかったけど、誰もけがをしなくて、本当に良かった」
夫婦の教訓に。夫の言葉に救われる
亮平は理人の頭を撫でながら、私を見つめました。
「警察にもちゃんと正直に話したなら大丈夫だよ。児相だって、智美がきちんと子育てしていることがわかれば子どもを連れていったりしない。何より子どもたちがママのことを証言してくれるよ」
彼の言葉に、少しだけ呼吸が楽になりました。
「俺も、智美に任せっきりにしてたのが良くなかった。今日はこの天気なんだから、もっと家庭のことを想像するべきだったよ。これは智美だけのミスじゃなくて、夫婦の教訓にしよう」

