大学時代、恩師の葬儀に参列したA子さん。
黒い<ラメ入り>のワンピース姿で現れた同級生のB美に違和感を覚えるも、注意することができませんでした。
「知らなかった」ではすまされない。
大人として身につけておきたいマナーについて、改めて考えさせられる出来事でした。
恩師との別れ
大学生の頃、高校時代にお世話になった担任の先生が亡くなりました。
突然の訃報に、当時のクラスメイトたちと連絡を取り合い、みんなでお葬式に参列することに。
久しぶりに顔を合わせる友人たち。
懐かしさと、先生を失った悲しさが入り混じる、なんとも言えない空気でした。
そんな中、話しかけてきたのが同級生のB美です。
黒いワンピースを着ていたので、一見すると喪服のようにも見えましたが──どこか違和感がありました。
「それって、喪服……?」
B美をまじまじと見て、その違和感の正体に気づきます。
彼女の着ているワンピースの布地にはラメが入っていて、光を受けるたびにキラキラと輝いていたのです。
(あれ……お葬式にラメって、大丈夫なのかな?)
そう思いながらも、私は何も言えませんでした。
服装のことを指摘して、変な空気にしたくなかったですし、「私が知らないだけで、これくらいはいいのかな?」と思ってしまったからです。
けれど、やはりそのワンピースは非常識なものだったよう。
式が進む中、まわりの反応をみてそれを再認識しました。
他の参列者はB美に視線を向けながらひそひそと話し、先生のご家族や親戚の方たちも、怪訝そうな表情をしています。
B美が動くたび、ワンピースは場違いに、キラキラときらめいていました。

