7日に第1話が放送された連続ドラマ「時すでにおスシ!?」(TBS系)。「時すでに遅し」をもじったユニークなタイトルと軽快なストーリーで幕を開けた本作だが、まず視聴者の注目を集めたのはキャスト陣の顔ぶれだった。出演俳優たちが、直近で放送された(あるいは放送中の)話題作で強烈な印象を残したキャラクターを演じていたことから、放送中からSNSが「あの役のあの人だ」的な盛り上がりを見せる流れに。さらに、彼らの“転生ぶり”を面白がる視聴者も多く、作品の本筋とは別の角度でも話題を集める初回となった。
「時すでにおスシ!?」とは
「マイダイアリー」「わたしの一番最悪なともだち」などの作品で知られる兵藤るりさんが手がけるオリジナルストーリーの連ドラ。14年前に夫を不慮の事故で亡くした50歳のシングルマザー・待山みなと(永作博美)が、女手一つで育てた一人息子が社会人となった節目で、第2の人生を歩むべく鮨アカデミーに入学し、職人の道を目指して奮闘する姿を描く。
悲劇続く中沢元紀に「悲しい事件起きないで」
注目の初回は、みなとが、社会人となり実家から静岡県三島市の社宅に移る一人息子の渚(中沢元紀)を見送る場面から始まった。子育てを終えた喪失感から逃れたいともがくみなとは、友人が教えてくれた「鮨アカデミー」に勢いで入学。講師の大江戸海弥(松山ケンイチ)による厳しい指導のもと、わずか3カ月ですし職人になるため、包丁の研ぎ方から切り身のコツ、酢飯の調合などを相次いで叩き込まれる怒とうの1週間を過ごした。
そんななか、みなとは3人のクラスメイトとの親睦会に参加。リタイア後の趣味として習いにきたダンディで多才な紳士の立石船男(佐野史郎)、大手コンサルからすし職人へのキャリアチェンジを図る柿木胡桃(ファーストサマーウイカ)、寡黙な青年の森蒼斗(山時聡真)らが明確な目標を胸に講習に臨んでいることを知り、動機のあいまいな自分がいるべき場所でないと痛感したみなとは退学を決意した。
大江戸は退学を思いとどまるよう説得するため、彼女が働くスーパーを訪問。みなとは、いわゆる「空の巣症候群」からの逃避で入学したが、誰かのためでも自分のためでもなく、生きる目的を見失っていると吐露。大江戸は、講習で見てきた彼女の手を「何千、何毎回も相手を心から思って料理をつくってきた手」と表現。そのうえで「その手で続けていれば、いつか、自分のために始めたことが誰かのためにつながることもあるかもしれません」と励ました。彼の言葉にみなとが修行を続けようと思い直す…というストーリーが展開した。
そんな初回で話題になったのが、松山、佐野、中沢、そしてみなとの同僚・崎田愛華役を演じる杏花の4人。松山は、3月29日に最終回が放送された「日曜劇場『リブート』」で主人公の早瀬陸を好演。佐野は、同28日に放送が終了したNHK連続テレビ小説「ばけばけ」に島根県知事の江藤安宗役で出演した。中沢は、昨年放送された朝ドラ「あんぱん」でヒロインの幼なじみ・柳井千尋役を演じたほか、現在放送中のNHK大河ドラマ「豊臣兄弟!」の織田信勝役で視聴者に強い印象を残した。杏花といえば、本作と同じ枠で25年10月期に放送された「じゃあ、あんたが作ってみろよ!」が記憶に新しい。主人公の海老原勝男(竹内涼真)の後輩・南川あみな役はまさに当たり役となった。
彼らの演技にドラマファンが歓喜。SNSに
「早瀬陸、寿司職人にリブートしていたのか!」
「3月までケーキ屋だったのに」
「江藤知事に怪談言わせるの絶対狙ってるよね」
「スーパーの子、じゃあつくの後輩ちゃんかー!」
「あっじゃあつくで好演してた杏花さんだ」
といったコメントが続々と寄せられた。
そんななか、特に注目を集めているのが中沢演じる渚の「今後」だ。「豊臣兄弟!」で信勝は兄・信長(小栗旬)に殺されており、すでに物語から「退場」。「あんぱん」でも千尋は中盤で戦死していることから、渚の「完走」を楽しみにする視聴者は多いようだ。自分のために全力で生きるみなとを見てきた渚は、母親思いで優しい真面目な青年。幼い頃からの夢だった新幹線の運転士になることを目指して大手鉄道会社に就職し、この春から社宅での社会人生活を始めた。
「今回の中沢元紀は最後まで元気でいられそうでよかった。安心して運転手さん目指してね」
「息子役が中沢元紀さんなので、何か悲しい事件が起きないことを願っております」
「新幹線…事故とかないよね?」
「死なないよね? 死なない役見るの初めてかも」
などの声がSNSに書き込まれている。

