NHK大河ドラマ「豊臣兄弟!」(総合など)の第14回が12日、放送され、決死の撤退戦で卓越した作戦を提案した「天才軍師」竹中半兵衛(菅田将暉)の大活躍に、多くの大河ファンが留飲を下げた。その一方で「退場」フラグも立つなど、半兵衛の今後に注目が集まっている。
「豊臣兄弟!」とは?
天下人となる豊臣秀吉(池松壮亮)を補佐役として支えた弟・秀長(仲野太賀)の目線で戦国時代をダイナミックに描く大河。連続テレビ小説「おちょやん」や、「半沢直樹」「下町ロケット」「陸王」(以上、TBS)などのヒット作で知られる八津弘幸さんが脚本を担当する。
半兵衛(菅田将暉)「次があれば」&咳はフラグ?
この日の放送で、永禄13年4月、将軍・足利義昭(尾上右近)の命で、若狭・石山城の武藤友益を討つと見せかけ、一乗谷の朝倉義景(鶴見辰吾)討伐のために越前へ兵を進めた信長に対し、義弟の浅井長政(中島歩)が謀反を起こした。朝倉と浅井に挟み撃ちにされる危機に瀕した信長は、深く信頼していた長政の裏切りに怒りを爆発させ、無謀な報復に出ようと血迷うが、見かねた木下藤吉郎秀吉(池松壮亮)が自らの足を刀で傷つけ、「しんがり」を買って出るとようやく冷静さを取り戻し、撤退を決意した。
勢いでしんがりを申し出た藤吉郎には特段の策はなく、腕自慢の家臣、蜂須賀正勝(高橋努)も力を合わせて死に物狂いで戦えば阻止できると精神論をぶち上げるばかり。そんな面々を前に半兵衛は、「戦とは後先を考えてするものです」と戦略論を展開。「力の差がある敵に一丸となって戦ってもまとめて討たれるだけ」と述べ、兵を模した数本のロウソクの火を扇の一振りで一気に消して見せた。そして、2本ずつバラバラに配置したロウソクの火を2本ずつ消していきながら、「時を稼ぎたいのであれば、兵を数段に分けて代わる代わる防ぎつつ、退いていくしかありません。やみくもに死に物狂いで戦うなど愚の骨頂です」と苦言を呈し、2000人いる兵のうち、逃げずに戦うのは800人いれば上々だと読み、現実的な作戦を説明した。
長政の裏切りを予見していた半兵衛は、事前に用意していた周辺の地図を示し、狭い場所数カ所で待ち伏せて追手を攻撃しながら退却する秘策を提案。空になった陣地に案山子を設置して、敵の目をあざむく支度をさせ、兵の士気を高めたほか、酒に偽装した爆薬を仕掛けて敵を油断させたり、勝手にしんがりを決めた藤吉郎に反感を持つ兵を納得させるため、しんがりのしんがりを小一郎が務めることなど細かい戦術を次々と実行に移した。現代の単位で4時間に相当する2刻を稼いで、本軍を逃がす作戦は見事に成功し、信長は無事京に帰還。藤吉郎、小一郎が率いる撤退軍も、任務を全うしたうえで京に戻ってくることができた。天才軍師と言われる半兵衛の本領が発揮される展開に、視聴者は大興奮。
SNSには
「ちゃんと兵士の士気まで考えてるのか」
「策略がすばらしい」
「半兵衛キレすぎ」
「半兵衛先生の座学」
「半兵衛の戦講座受けたいんですけど、どこで開催してますか?」
といったコメントが殺到した。
小一郎は、もっと早く謀反の可能性に気づいていれば、ほかに方法があったかもしれないと悔しがり、自分の考えなど誰も信じてくれないと思い込みギリギリまで話さなかった半兵衛に、これからは自分たちを信じて考えを共有してほしいと迫った。藤吉郎からもどんな意外な話でも信じると言われた半兵衛は「次からはそういたします。ただし、次があれば…」と含みのある答えを返した。また、撤退戦の最中、兵たちから隠れるように気にもたれかかって咳き込み、小一郎たちの義兄弟、弥助(上川周作)と甚助(前原瑞樹)から心配されると、「大事ない。土ぼこりを吸い込んだだけでござる」と笑顔で説明する場面もあった。半兵衛は史実では、ここから9年後の天正7(1579)年に病死しているが、この2つのシーンがのちの展開につながると受け止めた人は少なくなく、
「半兵衛『次があれば』の後の半兵衛の生き様を考えるとな」
「半兵衛フラグ建てないで…」
「半兵衛の病気が発症し始めたか」
「絶対体調わるいだろこれ」
「胸を患ってるのか」
「まさか死期が近い?」
などと案じる書き込みが寄せられていた。

