「2杯目 “に” 120円かかるらしい…ミスリードするやん、ひどい。絶対おかわりしませんw」。10日、あるユーザーがXに放った指摘にさまざまな反応が寄せられ、投稿は13日午前9時現在700万件以上の表示回数を数えている。
プログラマーだというこのユーザーは、大手ファストフードチェーン、モスバーガーの公式Xが10日投稿した「モスのブレンドコーヒーは120円で2杯目が飲めるので、絶対おかわりします」というポストを引用し、上述の感想をつづった。その理由について、職業柄「プログラマーって、『普通はそう読まない』で済ませず、『そう読めてしまう構造になっていないか』を気にする側の生き物なんですよね」と説明した。しかしこれに対し、文言は明確だとする内容や読み間違える余地はないといった指摘が相次いだ。その趣旨の多くは「“2杯目“という言葉に1杯目の存在が内包されている」というものだった。
一方でこうした論争が広がった背景に、「コーヒーのおかわり」という文化そのものへの認知差がある、という分析もあった。
「一部のお店にはコーヒーおかわり文化があるという、世間みんなが知ってるわけじゃないけど一部では常識みたいなやつを前提にしてるからややこしいやつですねぇ」
モスバーガーの今回のサービスは、ブレンドコーヒー(300円、税込み以下同)購入当日のレシートを同一店舗に提示することで2杯目が120円になるというもの。アイスコーヒーは対象外で、別店舗での利用はできない。モスのX投稿にも「レシートをお持ちください」という但し書きがつけられていた。
コーヒー2杯目サービスの今
コーヒーをめぐっては、コンビニでのコーヒーサービスが普及する一方、外食チェーンの中には2杯目が安く楽しめるサービスが定着している。なかには「マックのコーヒーが100円だった時代があったからこその勘違いだとは思いますが」という声もあったが、そんなマクドナルドは一部店舗でのみ独自に行っていたおかわりサービスを2012年に廃止している。
モスバーガー以外にも、現在コーヒーチェーンやファストフードチェーンの一部では、2杯目がお得になるサービスが実施されている。スターバックス コーヒーの「ワンモアコーヒー(One More Coffee)」はおなじみのサービスだろう。「ワンモアコーヒー」ではドリップコーヒー購入当日のレシート提示で2杯目を210円(店内価格)から楽しめる。ミスタードーナツはイートインで「ミスドブレンドコーヒー」「ミスドカフェオレ」(ホット)のおかわりが自由(無料)のサービスを長年続けている。
「なんかドリンクバー的な仕組みで…」
このように2杯目のサービスを導入しているチェーンでは2杯目をディスカウントするか、「おかわり無料」とうたうサービスが多い。そのため、「『スタバと同じね』とはならなかったのか」と疑問が上がった。あまりモスのサービスを知らなかったというこの投稿者は「モスの中の人も、当然『一杯目は300円』なんていうのは耳にタコができるくらい周知の事実だと思うので、それを知らない人がいることが抜け落ちてる」と指摘している。
その思念を後押しするように、
「Twitterってそこまでじっくり見ないので なんかドリンクバー的な仕組みで120円払うと2杯いけると読むひといると思います」
「多少冗長になっても、発信するならしっかり記載した方がトラブル回避になりますよね」
といった反応も見られた。
企業側が「常識」として見過ごしがちな前提と、受け手が直面する「言葉の構造」の乖離を埋めるためには、SNSという多様な視点が交錯する場における、より丁寧で構造的な情報発信が時には求められるのかもしれない。

