テレビを壊した子どものためにも
結局、尚子は折れました。
照也が提示した「月々1万5千円の10回払い」という条件で、公正証書に近い形の示談書を作成することに同意したのです。
後日、尚子がわが家を訪れました。
以前のような傲慢な態度はなく、どこか小さく見えました。
「美智……本当に、ごめんなさい。甘えてた。あなたがいつもニコニコしてるから、何でも許してもらえるって、勝手に思い込んでたの」
彼女の手元には、第1回分の現金と署名済みの書類が握られていました。
「駆にも厳しく言い聞かせたわ。……もう、前みたいには戻れないかもしれないけど、お金は最後まできちんと払うから」
「……分かった。待ってるね」
私はそれ以上、彼女を責めませんでした。
彼女が自分の過ちを認め、責任を取るという“親としての背中”を駆くんに見せること。それが、何よりの解決だと思えたからです。
テレビを壊してしまったことをうやむやにし、美智の優しさにつけ込んでいた尚子。しかし今回、美智の夫のき然とした態度を突きつけられ、ようやく自分たち親子がしてしまったことの大きさに気づきます。
逆ギレも脅迫も、さらには虚偽の申告を勧めるのも、本当にあり得ない行為ですね。尚子は、ひとりの大人として責任をとり、わが子に背中をみせなければいけません。
美智と尚子の友人関係は終わってしまいましたが、これから尚子親子が同じ過ちを繰り返さず、真っ直ぐ謙虚に生きて欲しいですね。また、美智も平和主義な性格ですが、家族のために強くあることの大切さを学んだできごとでした。
※このお話は、ママリに寄せられた体験談をもとに編集部が再構成しています。個人が特定されないよう、内容や表現を変更・編集しています
記事作成: ももこ
(配信元: ママリ)

