夫に打ち明けると
「泣きながら娘を抱きしめたその時に『この子は世界一可愛い。この子にとって私はたった一人のお母さん。そして見た目で人を貶すような価値観なんて、娘に触れさせる必要はない』と目が覚めたんです」そう決意した沙織さんは、これまでの出来事をすべて夫に打ち明けました。話を聞いた夫は激怒し、すぐに義父へ電話をかけたそう。
「『父さん、あんな時代遅れの暴言でもう家族を傷つけるな。沙織も娘も守るのは俺だ。もう家に来ないでくれ』と淡々と言われた義父は慌てふためいて、必死に言い訳をしていたそうですが、夫は話の途中で切っていましたね」数日後、今度は義母から連絡が入りました。
「『お父さんね、自分は冗談のつもりだったのに、本当に嫌われてしまったって落ち込んでるのよ』って……あんな酷い言葉を投げつけておいて何を言っているの? 落ち込む資格なんてないでしょ? と思いました」
その瞬間、沙織さんははっきりと感じたそうです。「ああ、もう私の心はあの人に支配されていないんだ」と。長年浴びせられ続けた“言葉の呪い”は、完全に解けたそう。
「これから先、私は娘に“人を傷つける言葉を許さない強さ”を教えていきたいんです。そして義父とは距離を置いたまま、自分の発言と向き合ってもらおうと思っています」と、笑顔で語る沙織さんなのでした。
<文・イラスト/鈴木詩子>
【鈴木詩子】
漫画家。『アックス』や奥様向け実話漫画誌を中心に活動中。好きなプロレスラーは棚橋弘至。著書『女ヒエラルキー底辺少女』(青林工藝舎)が映画化。Twitter:@skippop

