誰かに期待されると、つい無理をしてでも応えたくなってしまいますよね。しかし、自分の限界を知り、時にはセーブしたり量を加減したりするのは決して悪いことではありません。今回は、筆者の友人の体験談をお届けします。
断れなかった20代の私
20代の私は、とにかく職場での評価を落とすのが何よりも怖くて、どんな仕事を頼まれても「大丈夫です!」「やります」と笑顔で引き受けてしまっていました。
その結果、気付けばタスクは山積みに。
深夜までの残業、休日なのにかかってくる仕事の電話、大量に届くメール……。
とっくに限界なのは分かっていても、周囲に「使えない人間だ」と思われるのが嫌で、必死に「都合のいい人」を演じ続けていたのです。
そんな生活を続けたある朝、玄関で靴を履こうとした瞬間に激しいめまいに襲われ、そのまま動けなくなってしまいました。
絶望の淵で見つめた虚しさ
病院で医師から告げられた診断は「過労」。
ベッドの上で、これまで無理を重ねてきた現実を突きつけられ、私は絶望しました。
しかし数日後、同僚から届いた連絡メールは、目を疑うものでした。
私が命を削るようにして守ろうとしていたプロジェクトは、翌日には代わりの誰かが淡々と進めていました。
世界は何事もなかったかのように、驚くほどスムーズに回っていて、あれほど必死に守ろうとしていたものは、思っていたよりもずっと脆かったのです。
そのとき初めて、「自分を犠牲にしてまで守るべきものだったのだろうか?」という疑問が浮かびました。

