不気味だけど目が離せないアンソロジー
『落下音』
4月3日より全国順次ロードショー
予告編もビジュもめちゃ不気味。『落下音』は北ドイツの農場を舞台に、1910年代から現代までの100年、4人の少女が体験する不安を描いたアンソロジー。ひたすらに不穏、不気味で、描かれている不安も原因がはっきりしているものもあればそうでないものも。ホラーというよりも日本の怪談話を見せられているような感覚で、ざっくりいうと超ヘンテコ。なのに、全然目が離せないのよ〜。というか、むしろくせになるタイプ。めったにお目にかかれないタイプの映画よ。
story_1910年代、自分と同名の少女が同じ村で死んだことを知るアルマ(H・ヘクト)。1940年代、片足を失った叔父へ欲情するエリカ(L・ドリンダ)。1980年代、常にまとわりつく視線に怯えるアンゲリカ(L・ウルツェンドフスキー)と、引っ越しを機に孤独に苛まれるレンカ(L・ガイゼラー)。北ドイツの農場を舞台に100年間の女性たちを描く。
監督・脚本:マーシャ・シリンスキ/出演:ハンナ・ヘクト、レア・ドリンダ、レーナ・ウルツェンドフスキー、レーニ・ガイゼラー ほか/配給:NOROSHI ギャガ/公開:4月3日より、新宿ピカデリーほか全国順次ロードショー
© Fabian Gamper - Studio Zentral
じつは60年代日本が舞台なの
『アメリと雨の物語』
現在、TOHOシネマズ 日比谷ほか全国ロードショー
長編アニメーション映画賞の候補に入っていたフランス映画『アメリと雨の物語』はアカデミー賞、最有力との呼び声も高かったけど、惜しくも受賞はならず……でもぜひ観てほしい。というのも、これ、できが素晴らしいのはもちろんだけど、じつは60年代日本が舞台なの。神戸に赴任したベルギーの外交官の娘アメリちゃんを主人公に、子どもならではのぶっ飛びな空想の世界と発見を描いたファンタジーで、物語も色彩も超ドリーミー。傑作よ〜。
story_1960年代。日本に赴任したベルギー外交官の家庭で生まれたアメリは、2歳半で自らを「神」だと信じ、魔法のような世界に心を羽ばたかせる。家政婦さんや家族との生活は、冒険の連続で……。
監督:マイリス・ヴァラード、リアン=チョー・ハン/声の出演:ロイーズ・シャルパンティエ、ヴィクトリア・グロボア、ユミ・フジモリ、花澤香菜、早見沙織、深見梨加 ほか/配給:ファインフィルムズ/公開:現在、TOHOシネマズ 日比谷ほか全国ロードショー
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text : Masamichi Yoshihiro
otona MUSE 2026年5月号より

