結婚すると、相手のこれまで知らなかった一面に気づくことがあります。私が結婚後に驚いたのは、夫が水回りの水垢対策に強いこだわりを持っていたことでした。その一面に私は戸惑いながらも、夫に嫌われたくない一心で、本当の気持ちを抱え込むことになったのです。しかし、ある出来事をきっかけに夫が歩み寄ってくれたことで、私たちの関係は少しずつ変わっていきました。
結婚して初めて知った、夫の意外な一面
夫は、私が少しくらい大ざっぱでも笑って受け止めてくれる人だと思っていました。ところが一緒に暮らし始めてから、夫の印象は変わりました。
水回りを使う場面になると、夫は水滴が残ることをとても気にして、落ち着かない様子を見せたのです。
ある日、私が台所で料理をしていたとき、物を動かした拍子に水が少し飛び散ってしまいました。すると夫は、水がはねるたびに後ろからついてきて、こぼれた水を拭いていったのです。私は「こんな一面もあったんだ」と、驚きを隠せませんでした。
嫌われたくなくてひとりで抱え込んでしまい…
そのことが気になりすぎて、私は夫の前でなるべく台所を使わないようになりました。使えばどうしても水滴が飛んでしまいます。夫の負担にならないようにしたいと思ったからです。
夫の目が届かない際、使ったあとは水滴が残らないように丁寧に拭き、きれいな状態を保つように心がけました。本当は大変でしたが、仕事で疲れて帰ってくる夫に家事まで負担させてはいけないと思っていたのです。
ただ、そうした我慢は少しずつ不満に変わっていきました。口に出して夫を責めることはなくても、「どうして私ばかりが気をつかわなければいけないのだろう」という思いがにじみ、夫婦の空気もどこか重くなっていったのです。
今思うと、夫から嫌われたくなくて頑張っていたはずなのに、むしろ夫との距離を自ら広げていたのかもしれません。

