アレルギーへの対応と家族の役割
編集部
アレルギーらしい症状があるのに、検査で「アレルギーなし」の結果が出る、またはその逆となることはありますか?
白石先生
あります。例えば以下のような状態です。
・「陽性」だが症状がない
・「陰性」だが症状がある
大事なのはあくまで「症状があるか・ないか」なので、たとえ検査結果が陽性でも症状がなければ制限する必要はありません。そのため、検査結果だけで判断せず、症状や経過を丁寧に見ていく必要があります。
編集部
アレルギーと診断されたら、どのように対応すればよいですか?
白石先生
診断がついたら、「日常生活をどう整えるか」が大切になります。例えば、食物アレルギーがあるならば、給食や外食で注意すべき点を確認しましょう。また代替の食品を検索し、食物アレルギーがあることで必要な栄養素が得られないという不利益がないよう配慮してください(例えば小麦の代わりに米粉、肉の代わりに大豆を使った大豆ミートにするなど)。また、環境アレルギーであれば掃除や換気などの生活習慣を工夫できます。必要に応じて薬を使いながら症状をコントロールし、生活の質を下げないことが目標になります。
編集部
家庭ではどんなサポートができますか?
白石先生
本人やご家族の負担にならない範囲で、症状を観察して、日記のように記録しておくとよいでしょう。「どの食べ物を食べたあとに症状が出たか」「季節によって症状が変わるか」などの情報は、診察時に大変役立ちます。また、無理な自己判断で食事を制限すると栄養不足につながることもあるため、必ず医師と相談しながら進めることが重要です。
編集部
最後に、読者へのメッセージをお願いします。
白石先生
子どものアレルギーは、現代社会において決して他人事ではありません。気になる症状がある場合は、まず医療機関でアレルギー検査を受けることをおすすめします。原因がはっきりしない場合でも、“何が関係しているのか”を一緒に見極めていく手伝いができます。アレルギーは生活の質に大きく関わるため、気になる症状がある人は、早めに相談してみてください。
編集部まとめ
子どものアレルギーは、症状が出るタイミングや生活習慣と深く関わっています。原因を正しく知ることで、不要な制限を避けながら生活の質を守ることができます。血液検査は乳児期から可能であり、繰り返す症状がある場合は早めの検査が安心です。気になる症状がある際は、まずは医師に相談してみてください。
参考文献
厚生労働科学研究班による 食物アレルギーの診療の手引き2023

