花粉症の症状を軽減する方法

花粉症の症状を自分で軽減する方法を教えてください
セルフケアの基本は、原因となる花粉を避けることと、付着した花粉をしっかり取り除くことです。外出時はマスクやメガネを使い、鼻や目に入る花粉を減らします。表面がけば立った毛織物のコートなどは花粉が付きやすいため、できるだけ避けた方がよいでしょう。帰宅したら玄関に入る前に衣服や髪についた花粉を払い落とし、うがいや洗顔で花粉を洗い流します。室内では、花粉の飛散が多い時間帯の換気を短時間にとどめ、空気清浄機を使ったり、こまめに掃除したりして、持ち込まれた花粉を減らすことが症状の軽減につながります。
花粉症で医療機関を受診した方がよいケースはありますか?
市販薬を使っても、くしゃみ、鼻水、鼻詰まりが改善せず、仕事・勉強・睡眠に支障が出ている場合は、耳鼻咽喉科の受診がすすめられます。また、透明ではなく膿のような鼻水が続く、片側だけ強く鼻が詰まる、頬の痛みや腫れがあるといった場合は、副鼻腔炎など別の病気が関係している可能性があります。さらに、市販の点鼻用血管収縮薬を使いすぎて、かえって鼻詰まりが悪化する薬物性鼻炎になっている場合や、喘息症状を伴う場合も、病院で診断を受けて治療を見直すことが必要です。
医療機関での花粉症の治療法を教えてください
医療機関での治療の主流は、症状や重症度に合わせた薬物療法です。鼻症状に対しては、鼻噴霧用ステロイド薬が治療の中心となることが多く、第2世代抗ヒスタミン薬の内服もよく併用されます。鼻詰まりが強い場合には抗ロイコトリエン薬を組み合わせることもあります。既存の治療で効果が不十分な重症のスギ花粉症患者さんには、IgE抗体を標的とする生物学的製剤(オマリズマブ)の注射治療が選択肢になることもあります。また、鼻の形態異常があり薬が効きにくい場合には、レーザーで鼻粘膜を変性させる治療などが検討されることもあります。
花粉症の症状を完全に抑えられる治療法はありますか?
花粉症に対して、長期的な寛解や治癒が期待できる唯一の根本的治療が、アレルゲン免疫療法です。これは、アレルギーの原因物質を少しずつ体内に取り入れ、免疫を慣らしていく治療です。現在、スギ花粉に対しては、自宅で毎日舌の下に薬を含む舌下免疫療法と、病院で皮下注射を受ける皮下免疫療法があります。効果が出るまでには数ヶ月から1年ほどかかり、効果を定着させるには3〜5年にわたる継続が必要です。ただし、治療終了後も長く症状が抑えられ、薬を大きく減らせる、あるいは不要になることが期待できるため、体質改善を目指す治療法として位置づけられています。
編集部まとめ

花粉症は、原因となる花粉の種類によって症状が出る時期が異なります。スギやヒノキだけでなく、秋のブタクサやヨモギなどが関係することもあります。症状は花粉の量だけでなく、鼻粘膜が敏感になることで長引くこともあります。そのため、早めの治療と、マスクや洗顔、衣類についた花粉を落とすなどの対策が役立ちます。病院では、鼻噴霧用ステロイド薬や抗ヒスタミン薬など、症状に合わせた治療が受けられます。毎年症状が強い方や長引く方は、病院で自分に合った治療を相談するとよいでしょう。
参考文献
『鼻アレルギー診療ガイドライン 2024 年版 鼻炎の分類と重症アレルギー性鼻炎の治療』(アレルギー)
『アレルギー性鼻炎ガイド』(日本耳鼻咽喉科免疫アレルギー感染症学会)
『花粉症』(山口県医師会)

